2023 0203 0047 なんか急にツイッター初凍結されたんですが何故?

【2023 0205 2340】

先日より異議申し立てのお伺いを立てております@Rhinosaiです。

他方でマシュマロの自動ツイートサービスが関わっているかもしれないとの話が挙がっておりましたので、自動ツイートの停止を設定してます。それ以外には直接の操作を伴わない自動ツイートは利用しておりません。

以上の件の他にまだ何らかの問題がありますなら、具体的な指摘をお願いします。
ただ、現状の凍結のままではこちらから問題とされるツイートの削除も行えませんし、また内容を確認するためのツイートのログのダウンロードもできない為、対応もままなりません。
多忙かと思いますがご確認の方、よろしくお願いします。

 という感じで異議申し立てを改めて行いました。前回は日中の実行で早々に受理の返信が届いてましたが、今回は今の所、受理したとの返信などは届いてない状況……って書いた所で受理の返信をいただいてます。……っていうか次の報告は受理メールへの返信でって言われましたorz

 

【2023 0205 1845】

 異議申し立てから丸一日返信も反応も無いので、今晩再度異議申し立てと現時点での思い当たる問題点への対処(マシュマロの自動ツイートを解除した旨)を伝えようかと思います。

 仕事もありますので、この件への対応に付きっ切りとはいかないので、詰め将棋よろしく少しずつ進めていきます

 

【2023 0205 0255】

 寝落ちして起きても進展ありませんでした。

 明日というか早朝から出勤なので対応は晩に帰宅してから考えます

 

【2023 0204 1744】

 異議申し立て後、進展なし。

 ツイッターで呟けない(ある程度の閲覧はできる)となるとすることがなくなっちゃいますが、今日NHK教育で放映の『映画大好きポンポさん』を見て、録画してBDダビングした映像を見ながら、ブログのサイドを編集したり、先日購入したばかりの外付けHDDに9年も使ってた外付けHDDのデータを引っ越しさせたり(現在進行中)してました。

 ブログのサイドのは、かなり前から放置されてたもので……。

 

【2023 0204 1024】

「2010年3月より長年自分の分身のように使っておりました私のTwitterアカウントがロックされました。
私はTwitterのルールを遵守し、不正行為やスパム行為を行っていません。
このTwitterアカウント凍結で、10年以上の備忘録が失われ、多くの交友との繋がりが急に断たれてしまい非常に困っています。
私は間違った行為を一切行っていませんので、私のアカウントの凍結解除をお願いいたします。
また、万が一、自分が気付かない内に問題となっていた点がありましたら、今後そのような事が無いよう対応します。」

という内容で改めて永久凍結について異議申し立てをしてます。しかし……13年も使ってましたか。

マシュマロ関連が今回の凍結騒ぎに絡んでるらしいのですが、凍結でも一応確認できる自分のアカウントで提携がうまく見つからなかったので、復帰したら改めて対応したいと思います。そう言えば自分も仕事とかでアクセスしてない間に時々、マシュマロのツイートが流れてたみたい。質問とか今まで全く来てないので、解除で問題なさそう。

 しかし……今回の騒動では、もしかしたらツイッター以前に戻らざるを得ない? って危惧してました。自分は幸いな事にホームページとブログを持ってましたから、生息アピールの場自体持ってた感じでしたが。

 あと、今の更新でブログの文字調整を行ってますが、またスマホから追記した場合に、文字サイズのバグ(仕様)が生じてしまうと思います。帰宅してパソで作業できる状態に戻れたら追って調整します。

 

【2023 0204 0304】

 今回の凍結騒動と全く関係ないけど、ココログではスマホからの編集で文字サイズがバグると言う不具合が去年から存在してて仕様扱いらしい……https://info.cocolog-nifty.com/info/2022/08/post-de3754.html

 仕事疲れで晩からさっきまで完全に寝落ちしてましたが、凍結解除の手段が色々と上がってるようです。一応ロムれるTwitterの検索で閲覧できます。

 スマホだと対処しずらい and昨晩にパソから申請していて異なる端末から追加申請すると誤解を与えかねない and土曜日が休暇で外出する用事を近所で済ませられる代わりに今回の対応に向き合えるようにしている、感じで明日頑張ります。

 

【2023 0203 1822】

Twitterアカウントの凍結を解除する方法 - 異議申し立ての例文付きhttps://news.mynavi.jp/article/20221213-2536691/

と言う記事を参考に今晩対応してみたいと思います。あと、スマホからの記事編集だとアリの行列みたいに小さい文字になるっぽいので、これについてもなんとかしたいなと。

 

【2023 0203 1235】

 まだ復帰できてないし、異議申し立て申請の返信も来てないデス。

 暫くこの記事ページをブログトップに置いときます。後は……まだ仕事中(今は休憩中)なんで帰宅してから考えるかにゃあ。

 

【2023 0203 0738】

 寝て起きてもツイッター復帰できず。とりあえず座して待つ。今は出勤前でアクセス端末がスマホだから、昨晩のパソからの異議申し立てと異なる端末で不利に扱われる可能性も万が一にもないと言えないし、そもそも帰宅するまでこっちが対処できないので。

 とりあえず昨晩は読書メーターのログインをツイッターからメアドに変更してました。

 コミュツールがないとしんどい。最悪、ツイッター以前に戻ることになったとして……掲示板サービスってまだ生きてる?

 

【2023 0203 0241】

 なんか無差別同時多発でツイッターのアカウント凍結が起こってる模様で、これはもはや災害なんじゃないかなって。

 とりあえず、ツイッターの現時点のPWだけ手元に控えておくか(明日は日中仕事で対応できないんだけど)。

 

【2023 0203 0125】

※直前のデレステの二宮くんお誕生日ツイートは送信出来てるんですが、メールボックスでアップルカードの年始のキャンペーン関連のセブンイレブンからのメールを確認後にツイッターにアクセスしたらツイート出来なくなってて。改めてメールボックス見たらツイッターから通知が来てました。

 特に思い当たるツイートは……直前に『キルミーベイベー』のCDについてたOVAが「耳と脳をいっぺんに破壊する危険な音声と映像」だ~と、昔のネタセリフを使いまわしして感想書いてたのが、内容的にギリギリ過ぎたかなぁと思ってしまいましたが。というか凍結されて念の為の削除も出来ないし。

ともかく異議申し立ての返信待ちしてますが、凍結解除されないとツイート出来ない感じなので、何か告知とかあったらこのブログ記事に追記します。

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2023年1月14日 (土)

2022年のラノベ・文芸・書籍……但し自分の見聞きし読んだ範囲での個人的な話題

 

※読書メーターの本棚、2022年に読んだ小説など(全部ではないですが)

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※一部同人誌が読書メーターに登録されていると知ったのも2022年の事でしたな。

 

◆ミステリ系クライム系伝奇系ラノベ、続刊継続と新規作品の登場

『また殺されてしまったのですね、探偵様4』 (MF文庫J てにをはさん)
『霊能探偵・藤咲藤花は人の惨劇を嗤わない3』 (ガガガ文庫 綾里けいしさん)
『ビブリア古書堂の事件手帖III 扉子と虚ろな夢』 (メディアワークス文庫 三上 延さん)
『博多豚骨ラーメンズ11』 (メディアワークス文庫 木崎ちあきさん)
『探偵はもう、死んでいる。7』 (MF文庫J 二語十)

『アマルガム・ハウンド 捜査局刑事部特捜班(1・2)』 (電撃文庫 駒居未鳥さん)
『サマータイムレンダ2026 小説家・南雲竜之介の異聞百景』 (JUMP j BOOKS 半田 畔さん・田中靖規さん)
『百合の華には棘がある』 (メディアワークス文庫 木崎ちあきさん)
『死亡遊戯で飯を食う。』 (MF文庫J 鵜飼有志さん)
『僕らは『読み』を間違える』 (角川スニーカー文庫 水鏡月 聖さん)
『腕を失くした璃々栖 明治悪魔祓師異譚』 (角川スニーカー文庫 明治サブさん)

 とりあえず2022年に読んだ作品は以上ですかね。
『また殺されてしまったのですね、探偵様』『霊能探偵・藤咲藤花は人の惨劇を嗤わない』の2作品が無事続巻が出続けて安堵してます。どちらも中々に特殊な状況で探偵が活躍しているので、次に何を舞台にするか予想不可能で楽しみです。
『ビブリア古書堂』シリーズは現実的な舞台での推理といった感じではありますが、本に絡む情念が相変わらず濃い。
21年にアニメ化を機会に読み始めた『探偵はもう、死んでいる』シリーズは派手なアクションとかの印象が強くてミステリに含めるか相変わらず迷うけど面白く読ませてもらってます。『博多豚骨ラーメンズ』の方は23年2月に12巻が出るそうです。去年だと『百合の華には棘がある』というスピンオフも出てます。

 去年の新規で今後に期待の作品で挙げれば『アマルガム・ハウンド 捜査局刑事部特捜班』というSF的なクライムサスペンスでしょうか。魔導兵器アマルガムとか色々とファンタジー要素がありながらも、欧州風の街並みの世界観を舞台にしっかり事件物として描かれているので。
『死亡遊戯で飯を食う。』はタイトル通りにデスゲーム作品。主人公周りが割と容赦なく死ぬ。この1冊だけでも趣向を凝らした2つのデスゲームを観ることが出来ます。
『僕らは『読み』を間違える』も、最初は読書感想と絡めた学生のお話という雰囲気だったのが、複数の人物と彼ら彼女らの感想文、そして内面でしか語られていない事情と、分からないからこそ「読み」違えてしまう切なさを目にすることで、青春群像劇的な日常系ミステリだと気付かされました。しかしまだ読書感想とか語ってない人物がいます。全てのピースが揃った時、絡まった人間関係がどんな結末を描くのか、続きに期待したいです。
 伝奇的な作品で挙げるなら『腕を失くした璃々栖 明治悪魔祓師異譚』ですね。明治の近代化した世界観と悪魔と悪魔祓師が交わるゴシックホラー、真言密教とか東洋魔術と西洋魔術が絡み合い、ちょっと古風な文体が時代の雰囲気を出しながらも、活劇と謎に満ちた熱い展開が見ものです。

 新規作品で第2巻が予告されてるのはMF文庫Jライトノベル新人賞優秀賞の『死亡遊戯で飯を食う。』(第2巻は23年1月の発売)、第27回スニーカー大賞・金賞の『腕を失くした璃々栖 明治悪魔祓師異譚』と銀賞『僕らは『読み』を間違える』、と良い具合に当たりを引いてますね。

 

 

アサウラさん作品
『小説が書けないアイツに書かせる方法』(電撃文庫)
『リコリス・リコイル Ordinary days』 (電撃文庫)
『サバゲにGO! はじめてのサバイバルゲーム(1・2)』 (LINE文庫エッジ)
『道―MEN 北海道を喰いに来た乙女』 (ダッシュエックス文庫)

 いや本当に『リコリコ』スピンオフの店頭販売が遅れた所為で代わりに読みだした同時発売の作品がきっかけで、その作風を知って他の作品を買い漁ったという感じです。『ベン・トー』(タイトルだけは知ってましたが)を書いた方だと気付くまで本気で手慣れた新人ラノベ作家かエロゲシナリオ作家からの転出、アニメ脚本作家(『リコリコ』脚本担当)のラノベデビューだと思ったくらいで。サバゲとか重火器、喰、味のある迷脇役など過去作での成果が2冊の最新作に結実されたんだなって思いました。

 


『サラゴサ手稿』を巡るいくつかの謎が明らかに

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 長らく恐らく自治体の大きな図書館や大学図書館でしか収蔵がないと思われる『サラゴサ手稿』翻訳本が、新たな全訳本として2022年、たいていの書店で扱いのある岩波文庫より畑浩一郎氏によって刊行されました。

 それまでこの作品は国内では、1958年の「カイヨワ版」(14日目まで収録)を翻訳したと思われる国書刊行会の世界幻想文学大系に収録された1980年刊行の工藤幸雄氏が翻訳された書籍が(図書館に収蔵される程度でですが)一般的だったと思われます。それは幻想文学の解説書『幻想文学概論序説』(1970年ツヴェタン・トドロフ著 三好郁朗訳 1999年創元ライブラリ)でも高い頻度で事例として取り扱われ“フランス語で書かれた幻想小説の先駆と見なされ(岩波文庫『サラゴサ手稿(中)』訳者解説)”たように、半世紀にも渡り長く幻想文学的な作品として位置付けられてきたのです。
 その後、1989年になって全貌を明らかにした「コルティ版」(66日目まで収録)が海外で刊行され、恐らくその翻訳として工藤氏が66日版の翻訳を手掛けられ、やがて出版されるだろうと『幻想文学論序説』の1999年7月12日付訳者あとがきで触れられてから23年余り……。
 2022年秋、突如岩波文庫から畑浩一郎氏による「初の全訳」とする書籍が刊行されたのです。何よりも驚きなのは本当に初めての全訳としての出版だった事もですが、それが61日目までの内容だという事、そして2002年に“ポーランドのポズナニで調査を行っていた二人の研究者(フランソワ・ロセとドミニク・トリエール)があらたに六篇のポトツキの草稿を発見”し、“『サラゴサ手稿』には少なくともふたつの異なるバージョンが存在する(岩波文庫『サラゴサ手稿(中)』の訳者解説2「『サラゴサ手稿』の来歴」より)”という発見があったという事実でした。そこまでアンテナを立ててはいなかったから、そのような噂も全く初耳で。ともかく、66日目までの全訳が未だ刊行されなかった経緯を想像させるだけの出来事がこの20年ぐらいの間にあったというのです。色々と考察した記事も去年11月に書いてました

 ……実は年末までに旧訳に当たる国書刊行会版で翻訳されていた14日目から少し先まで新訳を読み進めてましたが、幻想文学的事例とされた何度もループするかのような出来事もそうではなくなったりと、確かにいくつかの場面が異なった内容に変わっていたり幻惑的な表現が薄れているようなという感じに変わってはいますが、まだより具体的な新訳旧訳読み比べには至ってないです……年末ごろからも進展がないとか(仕事とかで忙しくて)。そうこうしてるうちに来週1月17日には下巻も刊行されます。

 

 

並木 陽さんの歴史同人ノベルと舞台化、商業作品化

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 7世紀ブリタニア。アングロ・サクソン7王国時代を舞台に祖国ディアラを征服したバーニシア王アゼルヴリスに嫁いだディアラ王家の姉アクハと祖国再興を志す弟エドウィンが臨む全ブリタニア覇権を巡る物語『ノーザンブリア物語(上下巻)』。モンゴルの征服迫る13世紀のジョージア、モンゴルに破壊された故国復興の足掛かりを求めるホラズム王子の侵攻に翻弄され、兄王の死や慕っていたルームセルジュークの王子ディミトリの(故あっての)裏切りに遭いながらも、ホラズムに奪われていた都トビリシを取り戻す王女ルスダンの物語『斜陽の国のルスダン』
 22年4月に同人誌生活文化総合研究所の三崎尚人さんのリツイートで作者の方の『斜陽の国のルスダン』宝塚上演告知を知らされなかったら、この作品について知る機会がなかったか、かなり遅れてたと思う。事実、知ってすぐその同人誌小説文庫を取り寄せようと動いた数時間前に品切れてて、後日の改訂版を入手するまで待ち焦がれてましたし。その時に代わりに取り寄せて先に読ませていただいたのが『ノーザンブリア物語』でした。同人誌と言っても市販の文庫本と見劣りしない形であり、そして波乱に満ちた壮大な物語を収めてあります。なお、『斜陽の国のルスダン』は宝塚での舞台化で注目されたのに合わせて22年11月に星海社FICTIONSにて新書サイズのノベルとして商業出版されてます。
 自分もいつかはそう言った歴史を舞台とした物語を書きたいと思ってましたが(いやもうずっと思ってるだけになってるけど)、歴史大作を小説にするならもっと分厚くなる分量でなければならないと今まで身構えるかのように思ってました。その価値観を覆す意味でも個人的にはかなり印象的な作品群だと言えます。

 

◆ハザール汗国


『物語 ウクライナの歴史』(中公新書 黒川祐次著)の中で、コーカサス北部~南ロシアに存在したハザール汗国という初期キエフ大公国と関わりのある国家について触れられてました。その内容については見聞きしてたテキストと似ているなと思いましたが『ハザール 謎の帝国』を参考文献とされてたそうで。歴史からすればかなりマイナーともいえるハザール汗国について、少しでも知っていただける機会になったのではないかなと思います。

 

◆中央総武線最寄りP『CINDERELA TRIBUTE』シリーズのBOOTH通販開始

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心霊科学捜査官シリーズや『ヒト夜の永い夢』『アメリカン・ブッダ(第52回星雲賞日本短編部門受賞)』『走馬灯のセトリは考えておいて』『スーサイドホーム』『メイド喫茶探偵黒苺フガシの事件簿』などSFから伝奇的な作品、ミステリまで手掛ける戦国武将と同じ名前でも話題の柴田勝家氏
『PSYCHO-PASS サイコパス』の「ASYLUM」「GENESIS」という公式外伝や「Sinners of the System」や3期のアニメ脚本にノベライズ、『泥の銃弾』などのハードボイルドやSF作品などを手掛ける吉上亮氏
『伊藤計劃トリビュート』収録の「仮想(おもかげ)の在処」など書かれたSF作家の伏見完氏
 この3人を中心に、更に21年冬コミではアニメ『正解するカド』の野崎まど氏、『ストライク・ザ・ブラッド』の三雲岳斗氏、漫画原作者・シナリオライターの渡辺零氏が加わる形で、「バベル」などアイドルマスターシンデレラガールズやそのゲーム内イベントを元に想像を膨らませた形で、割と本気なSFやミステリー、伝奇といった作風の短編を集めたデレマス二次創作アンソロジー同人誌『CINDERELA TRIBUTE』シリーズ
 それまではコミックマーケット会場内でしか頒布がなくって、2017年夏コミ会場で彷徨っていた時に偶然サークルスペース前に流れ着き手に取り購入した第1号誌以降、コミケでのそのサークルの参加がなかったり、冬コミでの新刊刊行だったり、自分自身の夏コミとかへの参加が出来なくなってたり、でそちらの同人誌を手にする機会がなくなり、コミケ直前に挙がるサンプルページだけを何度も読み返すなどして我慢してきました。それが22年に入って、21年冬コミ新刊がBOOTH通販され(1次出荷分は察知遅れて2次で注文)、春には2冊目を除く既刊が通販で取り扱われ、22年夏コミ新刊も通販で扱われたのです。21年冬コミ本はギックリ腰でリハビリ中に何度も読み返してましたな。
 SF作家の方々が手掛けるその壮大かつ創造豊かな短編は読み応えもあり、次の作品が楽しみでなりません。

 

 

◆『このラノベがすごい』でミステリー系ラノベの取り扱い枠がなくなっていたこと。

 数年前まではジャンルごとの紹介があり、ガイド本として重宝してた時期もあったこの年刊本でしたが……。

 一方、『2023本格ミステリ・ベスト10』では数ページに渡り紹介記事が掲載されてました。

 

エールエールA館への移転に明確に反対します。(広島市中央図書館建替問題)

※こちらについては昨日にブログに載せてますので。


(22年1月14日15:35)

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2023年1月13日 (金)

エールエールA館への移転に明確に反対します。(広島市中央図書館建替問題)

 今現在、老朽化などで現地で建て替える事になった中央図書館の案件が、広島市側で急に赤字が続くと言う広島駅前のエールエールA館(駅前福屋)に移転する案に話が差し替えられ、強行的に採用を謀ろうとしている問題が生じています。

 昨今、外観はデザイン的に見栄えする形(日焼け対策なし)である一方、ただコスト的な効率化や古い資料の廃棄、更に言えば本を所蔵保存し閲覧すると言う観点が抜けていると言う質の共わない図書館が議論に上がる事が幾つかありました。それと対照的に、図書館としての機能を重視し拡大させる形で新しくなった図書館も幾つか話題となっていました。図書館に対する姿勢は都市としての文化や知育に対する姿勢でもあります。とりあえず建物があってとりあえず所蔵できる適当な場所を確保してとりあえずそれで運営していく、そのような適当さでは、所蔵品の安全かつ永続的な保存も利便性の高い機能性の担保も運用もままならない筈です。ついでに言えば、紙の書物を扱うのですから、完全な耐火性耐水性を含めた保管設備も求められることは当然です。
 2019年10月、約23万点を収蔵する博物館兼美術館「川崎市市民ミュージアム」の収蔵庫が台風に伴う増水で浸水しかなり多数の収蔵物が水没しました。このように文化財の収蔵設備もいつ何が起こるか予想できません。だからこそ万が一に備えてリスクを除いた保管設備が求められるのです。
 エールエールA館では、図書館機能移設後も、その真上には飲食店街が残り、その地下には生鮮食料品を扱うフロアが残ります。所蔵についても図書館フロア以外の各フロアの角地に分散させて(ただ単なる数合わせのように)配置するとのことです。これで本当に図書館としての機能を保てるのでしょうか。

 広島は他に例を洩れることなく(牛田山などに貝塚があった)太古から平野部が海だった時代、そして有史時代から藩政時代や近代までの長きに渡る地域の歴史を抱えています。加えて、大戦時の人類最初の核被爆により疎開準備中だった多くの資料などを喪失するという経験、そして惨禍を記憶継承する数多くの被爆記録を残しているのです。
 もちろん歴史文化の他にも生活や社会経済や科学技術、環境、文学など数多く文献も過去から現在、未来と収蔵され続けなくてはいけません。
 図書館とはそういったあらゆる知識と記録を集約させる器であり、今後数百年も受け継がねばならない宝物庫なのです。

 以上の意見より、広島市中央図書館の建て替え候補地として駅前のエールエールA館は極めて不適切であり、現地点もしくはその近隣で、機能性と拡張性と保全性を持った広島市を代表する文化施設としての総合図書館の建て替えを進言します。
 
 それでももし駅前にこだわるのであれば、建物自体を総合的で機能性保存性拡張性を持った図書館として基礎から建て替える案を出すべきだったでしょう。

 あと、ついでに言えば……それでなくても広島市内での書店が減少しているのに、市内有数の大規模書店であるジュンク堂広島駅前店を追放する形で図書館を据え置こうとする発想に、文化の衰退を感じざるを得ないです(この議論に踏み込み図書館の駅前移転に反対したそもそものきっかけがこの件でした)。

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2022年12月31日 (土)

ゆく年2022の個人的重大ニュース

■Windows11パソコン買い替え
 前年秋以降、時々電源落ちるとか少し具合が悪かったのが暮れ頃には時々再起動起こしててやばいなって思った矢先の年明け1月、win7のパソがブルー画面にorz それで急遽買う事にしたのが、一応最新のwin11搭載パソでした。ただ、部屋でセッティング早々下記の件で2階の部屋に上がれなくなって、その間一切触れなかったんですがorz


■ぎっくり腰で数週間寝込んでた
 これも1月の話。買い替えたパソコンをセッティングして、データを移行とかしようと、死亡した旧パソの内蔵HDDを外接続にする装置を買う直前でした。重い荷物を低い所から低い所へ移動させる作業中に人生初労災。二週間ぐらい1階の仏間で寝起きしてました。しかし……前年秋に設置した光回線と広範囲自宅Wi-Fiがなければ、スマホからネットに繋げられずかなり苦痛だったはず。


■合同誌3冊に3本の短編を寄稿
 まずは去年12月より関わるようになったデレマス剣士概念企画での合同誌でアイドルシン選組の二次創作の時代劇を書いてみました。この作品では初めて挿絵(扉絵)をむらいとよさんに描いていただいてます(今まで依頼する機会なくて自分で拙く済ませてたんです)。
 それから夏コミでは、オーガスト20周年合同誌で『フォーチュンアテリアル』二次小説をかなり久しぶりに書いたり、丸戸さん20周年合同誌で『冴えカノ』『めもらるクーク』を混ぜた二次小説を書いてました。

◆『オーガスト』生誕20周年記念合同誌「AUGUST 20th Anniversary」
  (メロンブックス通販 ADDB+:efemeralさん)
 伽耶様と桐葉、白が出演する原作トゥルーエンドから数年後の短編小説を書きました。伽耶様がとある買い物をしに街に繰り出すお話です。

◆「マルトの使者 ~丸戸史明20周年記念合同誌~」
  (さあみかさん/関東オタク研究所のBOOTH)
 「それは桜舞い散る坂道での、出海と空子とのありえないお話」という短編を書きました。出海ちゃんの願いを空子が時を超えてかなえようとする無謀なお話です。

◆「歌姫剣客列伝-偶像剣豪二十番勝負-」(メロンブックスで頒布中)
 短編小説「長巻の価値 智絵里と加蓮、才蔵寺の決闘」で参加しました(挿絵むらいとよさん)。

 

■広島に近藤勇が来ていたという事実を知る
 上記のデレマス剣士概念企画でのネタ出しの際に、古書店で郷土史本を読んでてその事実を見つけました。マジで今まで知りませんでした。


■サラゴサ手稿完全版(岩波文庫)の刊行
 20年以上待ち望んでいた完訳本が遂に刊行されました。これで物語の全容を知ることが出来た訳ですが……しかしそれ以上に驚きだったのが、存在するとされていた1999年頃の完訳ではなく、2002年の新発見を元にした完全版の翻訳だという事。これまで長らく幻想文学の代表作的な作品だとされていた評価がその新発見によってどう変化するのか、それを目にすることが出来るのは貴重な体験かなって……まだ14日目までしか読めてないんですがorz (「岩波文庫版『サラゴサ手稿』完訳版で漸く見えてきた、これまで知られてこなかった長い研究の経過」)


■『王立宇宙軍』
 37年の時を経てのリバイバル。自分は最初に見たのが劇場でなくTV放送ででしたから、おそらくこの先暫くないであろう今回の上映を劇場で二度も見てきました。更に今回のBDも買っちゃったし。見る暇なくてまだ一回しか再生してないんですけどね……。(「『王立宇宙軍』、テレビ初放映から33年目の到達点」)


■ロシアによるウクライナ侵略戦争
 現在においてこのような筋の通らない泥沼の侵略戦争が起こるとは。


■広島サミット誘致
 世界の首脳が集まるとの事。ただロシアのウクライナ侵略戦争がある中で、ウクライナ支援の為とは言え、終結の模索と同時に継戦についても話し合わなければならない時、広島という場がふさわしいのか、問われる事になるのかもしれません。


■広島フリーパスワイド
市内運賃が220円に上がったとかの運賃値上げと同時にこの秋に始まったバスの定額サービス。ウチからの通常の定期より130円高いんだけど、これあると広島駅〜八丁堀〜紙屋町〜本通りとかの間での短距離移動とか途中下車とかも自由にできるし、エリア内なら井口のアルパークとか遠くまで行けて、更にはエリア内の路面電車も使えるから、額面以上に利用出来ます。前の定期だと範囲外だったバスセンター発のバスも乗ることも出来るようになったのも大きいかな。途中乗り継ぎも含めて乗り放題なのでかなり活動範囲が広がりました。


■広島市中央図書館問題
他県では大規模かつ機能的で立派な図書館が開業しているというのに、現在地での建て替えを希望する市民の声を無視するかのように、逆行するようにデパートの入っているビルに移転するという案件。更に言えばそこにある広島市内で3指に入大型書店などを追い出して。

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2022年11月30日 (水)

岩波文庫版『サラゴサ手稿』完訳版で漸く見えてきた、これまで知られてこなかった長い研究の経過

※『サラゴサ手稿』を知る最初のきっかけは、1993年に刊行され1995年頃に手にしたミロラド・パヴィチの『ハザール事典』の翻訳でその名を知った工藤幸雄氏でした。そして1995年に刊行されたパヴィチの『風の裏側』翻訳版の付録冊子で翻訳者の方が、恩師だという工藤幸雄氏が翻訳したもう一つの書物としてその作品を書き記したのです。
 当時翻訳された海外幻想文学をいくつか読んでいた自分は当然のごとく『サラゴサ手稿』も読んでみました(大学図書館から借りて)。更に1999年になってその完訳版が刊行されるとの話を知ると、いつ出るのだろうと心待ちしていたのです。ところが……それからまったく音沙汰がなくなってしまったのです。

 しかし2022年11月中頃になって、ツイッター上で思いもしない情報を目にしました。それが岩波文庫から畑浩一郎氏翻訳による『サラゴサ手稿』の中巻が刊行されるという情報でした。しかも新訳で完訳! 実に42年もの時を経て! 上巻はすでに9月に出ていたというのです。その数日後には早速買い揃えました。下巻は年明けの1月とのことです。

 ただ、その刊行を初めて知った時、その突然の驚きと共にそれが「六十一日間」の内容だと書かれてあった事に対して「「六十六日間」では?」と思ってました。
 というのも、長年待ち望んでいたその完訳版が「六十六日間」だと伝え聞かされていたからです。

 こうして思いがけず手にすることになった新たな『サラゴサ手稿』は、まだ少し読み始めたばかりで内容はまだこれからなのですが、先に目を通した翻訳された畑浩一郎氏による解説で、長らく謎だったいくつもの事が明らかになったり推測できるようになりました。
 そこで備忘録もかねてここに書き記してまとめることにしました。

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『サラゴサ手稿』とは19世紀にポーランド貴族のヤン・ポトツキがフランスで発表した書です。ナポレオン軍のスペイン・サラゴサ包囲戦に参加したフランス軍士官が占領後のサラゴサで立ち寄った館で偶然手にしたスペイン語の帳面。
その後にスペインに捕らわれた際、スペインの大尉にその帳面をフランス語で口述してもらい、それを書き取ったのがこの手稿である、という体裁になっていて、その内容は、スペイン国王フェリペ五世からワロン人衛兵隊長に任命されたアルフォンソがアンダルシアからマドリードを目指す旅の道中で出くわす奇妙な物語、となってます。ただ、作者の生前までに刊行されたのは十四日間までに過ぎない……。


◆邦訳された『サラゴサ手稿』についてはこれまで、国書刊行会の世界幻想文学大系に収録された1980年刊行の工藤幸雄氏が翻訳された書籍が唯一でした。自分も大学時代にその存在を知って、大学図書館で何度か借りたりコピーを手元に残したり、卒業から数年後には神田の古書店で遂に手に入れたりしていました。

 この書籍(仮に世界幻想文学大系版と呼ぶ)はその巻末にある訳者が記した「ヤン・ポトツキについて」のP319によると、“ロジェ・カイヨワによる再発見のおかげでフランス語版が刊行されたのち”パリで普及した文庫版(1958年※カイヨワ版)を入手して“二十年あまり”かけて“他国にはるかに遅れて今ようやく、拙訳ながら上梓できた”のだそうです。また訳出に当たって、“ククルスキ教授監修のポーランド語版を参照”したと書かれてます。

 ただ、この世界幻想文学大系版『サラゴサ手稿』には「十四日目」までしか収録されていません。「ヤン・ポトツキについて」のP318には、元になったフランス語版も、“十四日まで収録した前半を訳し、『アバドロ、イスパニア物語』としてジプシー酋長の話だけをむりにまとめた後半は省いた。これはククルスキ教授の考証によれば「発行者の手が入りすぎており、きわめて信を置きがたい」とされる部分である”と書かれてます。

「ヤン・ポトツキについて」のP318では“全体の五分の一に過ぎない”分までしか訳出しされていない理由として

“作者の生前に発表された部分が、十三日どまりにすぎないので、この「日本語訳」はほぼそれに則ったもの”
六十六日の物語は、まだいちども原作のフランス語では出版されぬままであり、筆稿の一部が失われた今では、もはやそれは望めない”

とあります。「六十六日間」と触れているのはここです。


◆ここまでが工藤幸雄氏翻訳の『サラゴサ手稿』が「十四日間」である経緯であり、恐らく1980年に世界幻想文学大系から出され図書館に並んでからは、これが一般で確認できた基本情報だったと思われます。

 青木順子氏が翻訳されたミロラド・パヴィチの『風の裏側』(1995年東京創元社)の訳者が書かれた付録冊子の付記では“本書(「風の裏側」)に抜粋引用されているポトツキの『サラゴサ手稿』については、恩師である工藤幸雄氏の翻訳で読むことができ、文体および訳文の参考にさせていただく幸運に恵まれた”と触れられてます。
『幻想文学論序説』(1970年ツヴェタン・トドロフ著 三好郁朗訳 1999年創元ライブラリ)では参考書籍に挙げられてます。


◆そして工藤幸雄氏が新訳で「六十六日間の完全版」を準備されていると知ったのが1999年の時でした。

“本書が幻想文学の典型的作品にあげているポトツキの『サラゴサ手稿』が、同じこの創元ライブラリに収められることになった。このたびの新訳(工藤幸雄訳)は、物語の六十六日目まで、すべてを含む完全版と聞く”
『幻想文学論序説』(1999年7月12日付けの訳者あとがき p260より)

 これを目にしてから本当に長く待ち望まれていました。それこそ、新刊発売予定表や大型書店の「創元ライブラリ」の棚を時々確認したりする感じで。2008年7月5日の工藤幸雄氏死去の報に触れてからも、その遺稿が残されているのではと信じていました。

 

◆2022年9月より刊行され始めた岩波文庫の畑浩一郎氏新訳完訳の『サラゴサ手稿』にある解説では、それにまつわるいくつもの事実が初めて明らかとなりました。

 中巻の訳者解説2「『サラゴサ手稿』の来歴」で、工藤氏の世界幻想文学大系版「ヤン・ポトツキについて」よりも詳細に、そして恐らく2022年時点最新の情報で、それだけでも一つの物語になりそうな『サラゴサ手稿』にまつわる波乱の歴史がまとめられてます。


◆その中では、工藤氏が翻訳元とした1958年のフランス語版である(ロジェ・)カイヨワ版について触れられています。
 ポトツキの書いていることが判明している十四日目までを収録した「カイヨワ版」は、その刊行が“文学的価値を決定づけることになる。その反面、この版が小説の評価・分類をミスリードしたというマイナス面も無視できない”続いて“カイヨワによって公開された箇所は、小説の中でもとりわけ幻想的な演出が施されている部分であり、(中略)フランス語で書かれた幻想小説の先駆と見なされてしまうのである”と「『サラゴサ手稿』の来歴」では記されてるのです。

 この解説は『サラゴサ手稿』のこれまでの「幻想文学」とされていた立ち位置を根底から覆す指摘でした。
 事実、工藤幸雄氏による最初の翻訳は「世界幻想文学大系」として1980年に収録され、表紙には“戦後カイヨワにより再発見され、トドロフがその著「幻想文学」で緻密な分析を付した”とありますし、そのトドロフも1970年に刊行した『幻想文学論序説』の中で盛んに「幻想文学」の事例として『サラゴサ手稿』を取り上げてました。自分自身もそうだと信じてたくらいです。
 その根本がどのように改められるのかは、実際に今回の畑氏の完訳を読み進めていくことで体験することとなるのでしょう(まだ第一日目を読み始めたばかりなので)。


「『サラゴサ手稿』の来歴」はまた、「六十六日間」についても触れています。
『サラゴサ手稿』はポトツキが“二十年以上にわたって小説を書き続け”ていた為に“執筆時期の異なるさまざまな自筆原稿、秘書による写本、校正刷などが膨大に残され”、その草稿が“文字通りヨーロッパ各地に散らばっている”そうです。
 その執筆時期などがバラバラなパズルのような原稿を、研究者がなんとかまとめて1989年に刊行されたのがジョゼ・コルティ書店の「コルティ版」です。これによって“フランス語で『サラゴサ手稿』の全体が読めるようになった”のだそうです。ただこの「コルティ版」では“どうしても解消できない欠落箇所が残る”ことから、ホイェツキによる1847年のポーランド語版を参考に補ったという。そうして出来上がった「コルティ版」は“小説は全部で六十六日を数えることに”なりました。


 工藤幸雄氏は1980年の時点で“六十六日の物語は、まだいちども原作のフランス語では出版されぬままであり、筆稿の一部が失われた今では、もはやそれは望めない”と記してました。それが1989年の「コルティ版」でおおよそ達成されていたわけです。先の『幻想文学論序説』訳者あとがきを合わせて考えると、1999年頃までに工藤氏が新たに手掛けたという「六十六日間」の完訳版とはこの「コルティ版」だと思われます

 しかし、1999年以降、自分の把握できる限りでは全く音沙汰がなくなります。2008年の訃報でも公に話題が触れられてませんでしたし。もしかしたらそれなりの専門研究者レベルの情報網でなら何かがあったかもしれませんが……。


「『サラゴサ手稿』の来歴」が初めて明かす極めて重大な出来事は二十年前の2002年に起こりました。その年“ポーランドのポズナニで調査を行っていた二人の研究者(フランソワ・ロセとドミニク・トリエール)があらたに六篇のポトツキの草稿を発見”し、“『サラゴサ手稿』には少なくともふたつの異なるバージョンが存在する”事が分かったのだそうです。
「『サラゴサ手稿』の来歴」ではそれら「一八〇四年版」「一八一〇年版」と、更に面白いことに“製紙された年が漉入れされた特注の紙”で草稿を書いていたことで判明した「一七九四年版」という最初期バージョンまで、収録された内容の違いや絞り込まれていく過程などが記されてます。そして「一八一〇年版」で“作品内に張りめぐらされていた数々の伏線が回収され、第六十一日において物語は遂に大団円を迎えている”のだそうです。

 これらの成果により、「一八〇四年版」と「一八一〇年版」は2004~06年にベルギーで刊行された『ポトツキ全集』と2008年の「ガルニエ・フラマリオン版」として刊行されたのだそうです。

 2008年といえば工藤幸雄氏が亡くなられた年です。もしかすると「コルティ版」による完訳版を準備するうちに、2002年以降に以上の新発見に触れてしまい、その新発見の成果を待つうちに……という事で、「コルティ版」による「六十六日間」の完全版はお蔵入りとなってしまったのかもしれません。


 しかし、そのようなドラマチックな出来事は一般読者には知る由もありませんでした。そして1999年から23年、2002年から20年目の2022年の春頃には岩波書店の方で『サラゴサ手稿』完訳の刊行が告知されていたのです(これにも自分は当時気付いてませんでした)。


岩波文庫から出された畑浩一郎氏新訳完訳の『サラゴサ手稿』は「六十一日間」が描かれた「一八一〇年版」です。工藤氏のでは「十四日間」までしか訳されてませんでしたから、その日付より先は(これから読み進めていくところなので)今は全くの未知の世界となります。果たしてどのような大団円を迎えるのでしょう。楽しみでなりません。

(2022年11月30日01:14)

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2022年11月27日 (日)

『王立宇宙軍』、テレビ初放映から33年目の到達点

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◆2年遅れの『王立宇宙軍』体験

 自分にとってのすべての始まりは劇場公開時(1987年)ではなく、中学時代に金曜ロードショーで放映された時(1989年3/24らしい)でした。という事で今年2022年は劇場公開から35周年に当たるのですが、自分自身は33年となります。

 それから何度も何度も『王立宇宙軍』を見てきたので、実のところ、一番最初の感想のようなものは上書きされ過ぎて記憶に残ってないです。ただ、TV放映を見た時の衝撃の大きさは、今も手元にある関連物のほとんどをその頃に買い揃えていて、ほぼ手放していない事とかから伺えると思います。

〇CD 『オネアミスの翼』オリジナルサウンドトラック
〇CD 『オネアミスの翼〈イメージ・スケッチ〉』
〇小説『オネアミスの翼 王立宇宙軍』I・II 著:飯野文彦

※この辺りは広島市内にあったアニメショップ「アニメージュスタジオ」(コミコミスタジオ 2019年9/16閉店 広島コミコミスタジオの履歴と閉店)の、今はかつ丼の松のや紙屋町店になっている敷地にかつてあった店舗で購入した記憶があります。CD2種類がワンパッケージになったソフトもそこで目にしてましたが……サントラ完全版じゃなかったので手にしなかった……。

※色々と日焼け気味になってる手持ちの小説版は劇場版と色々とストーリーが違いまして……まずは宇宙パイロット候補が二人!! そしてシロツグを襲う暗殺者は実は宇宙軍の仲間の一人……とか。久しく読み返してないので、これを機に時間を見て読み返したいです。


〇劇場パンフレット
※これはいつ頃の入手か不明。その誌面で初めて関連書籍の存在を知ったけど、どれも時間が経ち過ぎてて入手困難だった……今のようにネットが普及する以前で、ネット通販とかも存在せず。高校から大学生の頃だと割と古書店を巡ってたんですがそれでも見当たらなかったように思う。

※これら以外に表側が宇宙服を着てコックピットに搭乗しているシロツグの上半身が映ってるカット、裏がモノクロ刷りっぽい印刷のイメージスケッチ(空母の甲板から離陸するヘリコプター)という「下敷き」も持ってたのですが、実際に使っていてボロボロになった末にお役御免となってしまいました……。

 

◆テレビ放映された『王立宇宙軍』を見た時の衝撃

 その衝撃がいかに大きかったかというと、その映像を後日どうやって見返す事が出来たかという経緯からも伺えるかと。友人が録画していると知り、今となってはどうやったかまでは覚えてませんが伝手を頼ってダビングして漸く映像を見返す事が出来たのでした。後にも先にもそこまでの事をした記憶はありません。

 なお、TV放映版は放送時間の関係でカットされているシーンがありました。記憶にあるのは、シロツグが暗殺者の襲撃を受ける場面で、前半のマティとの逃走劇がカットされ、マティと別れた後にシロツグがひとりで駅に辿り着いて券売機の前で再襲撃を受けるシーンから始まっていた、という辺りです。

 その駅構内での襲撃シーンの前にも暗殺者の追撃を受けていたと知ったのは、大学時代になってレンタルビデオで借りたVHSビデオソフトを見た時だと思う。


〇DVD『王立宇宙軍 オネアミスの翼 <通常パッケージ版>』

 これは恐らく、夏コミ初一般参加の時(DC版『こみっくパーティ』発売日頃)に、秋葉原の中古DVD店を巡って『攻殻機動隊』『劇場版パトレイバー2』のDVDと一緒に購入してました。これで漸く、いつでも視聴できるアニメ作品となったのです。


◆『蒼きウル』について

 PC雑誌『ログイン』に掲載されたガイナックスの広告『蒼きウル コンバットフライトシミュレータ プレーン&ミッションモジュール』でその存在を知り、それからいつ作られるかいつ作られるかと心待ちしていましたが……、最後に話題になったのもゴタゴタを起こして中でダシにされてたっぽい話が聞こえてきたぐらいで……庵野さんたちのいるカラーがアニメ特撮アーカイブ機構の管理下に置いているそうだし……いつか日の目を見れれば、と。


◆美術の課題で〈イメージ・スケッチ〉のCDジェケットイラストを描いた事

Img_e4786 中学時代の美術の課題でCD『オネアミスの翼〈イメージ・スケッチ〉』を選んだのは、単純にそれが紙パッケージでCDの出し入れに不便だったから、というのも理由の一つでした。それだけははっきりしてるんだけど、当時一番好きな作品だったから(上記のように感想が上書きされててその原初が分からない)かもしれないし、構図とか技法が思い付いていたからかもしれない。

※その時に参考にしていたのがバンダイの「NEW DISC MAGAZINE 1990 11・12」という店頭配布の映像ソフト案内冊子に掲載された『王立宇宙軍 オネアミスの翼 メモリアルボックス』の紹介ページでした。流石に残ってないかと思ったら劇場パンフレットの間に挟まってました。

 ジャケットイラストは下のタイトルはポスターカラー、夜明けの空は多分水彩で、地平線上には白を塗り重ねて朝靄を表現。その紙の上に、遠くに山がいくつも見える平原とロケットを(冬をイメージして)鉛筆画で白黒に描いたものを切り貼りしてコラージュしてます。ロケットの土台は水彩画の靄の上に直書き。当時の美術の授業で知った画法とかを色々と取り入れてみてますが……辛うじてこうして公に出来る程度でやっぱり拙いですね(苦笑)。

 ちなみに、カメラ屋さんに依頼してCDジャケットサイズにカラー印刷してもらって実際にCDジャケットにして〈イメージ・スケッチ〉のCDも収めてたはずですが、今現在、CDは元の紙パッケージに返っていて、そのCDジャケットは行方不明です……。


◆『王立空軍 Another Story of オネアミスの翼』(G小隊 権太茂さん/ごんたさん)

 自分も好きなゲームである『ガングリフォン』の同人連作だけでなくそれ以外のSFアニメの同人誌も出されてまして、こちらの同人誌は2017年の発行のものです。今からだと5年前で、劇場版初上映から30周年に合わせての作品でした。
 宇宙軍の士官様を相手に大げんかをした挙句、空中酔いな宇宙パイロット候補を相手にしたばっかりにそれのゲロを喰らうという災難に見舞われていた王立空軍パイロットを主人公としたアナザーサイドなお話です。ロケット打ち上げを前にした共和国軍のジェット戦闘機を相手に王立空軍第3スチラドゥ戦闘機で繰り広げられる熱い空中戦もすごいですが、本作の主人公空軍パイロットの人生感が、ゲロった宇宙パイロット候補が無事宇宙に飛び立つのを見届けてから前向きに変化する辺りのドラマも見どころでしょう。


◆そして2022年の35周年、4Kリマスター版と劇場再上映。

 劇場再上映自体はすでに何度かあったらしいけど全て上映後に東京など大都市だけでの上映だったので、初上映後のTV放映で作品の存在を知った自分はこれまで一度も劇場で見たことがありませんでした。
 それもあって2022年の再上映も地元広島で見れるかどうか不安でしたが、無事に上映もあり、週違いの入場特典【複製】イメージボード・イラストレーション3枚セットに釣られて2度も見る事が出来ました。劇場スクリーンという大画面に大音響!! こればかりは映画館でしか味わえませんって!! それに次の機会なんてまたいつあるか分からないですし。ともかくじっくり堪能できました。


◆4Kリマスター版『王立宇宙軍』

Img_e4956 ……のBDディスクだけ見ました(ここまでのテキストを打ち込みながら)。ウルトラBDの環境がないのよね。だから劇場見終わった後も暫くは11月25日発売の4Kリマスター版を買うかどうか結構迷ってました。ですが、DVD版と多分2021年にBS12の日曜アニメ劇場で放映された時のBDダビング保存の映像しか手元にないし、BGM集(CDじゃないけど)など映像特典も多いからという事で思い切って注文してしまったのです。到着予定日の本日(11/26)は朝から気をもんでましたが届いたのは午後に入ってからでした。

 特典ディスクをほぼ見た後から本編ディスクを再生して、それを横目に思い出をつらつらとここまで書き綴ってました。今はまた特典ディスクのBGM集を最初から流してます。……1曲ごとに複数枚ものイメージスケッチとか建築物模型の写真まで映像が映し出されていて、それが42曲だからすごい数のイメージスケッチなどが収められてるんじゃないかなって。ああでも、BGMは携帯音楽機でも聴きたいなぁ。


◆ウチにとっての『王立宇宙軍』は隣の惑星よりも近い世界?

 初めてTV放映で見た時をどうにか振り返ると、辛うじて思い出せたのは、異なる歴史を歩んだ地球を舞台とした宇宙開発史のような印象でした。でも実際には地球とは異なる惑星が舞台だったという事は小説版の冒頭を読んで早々に正されたと思います。
 
 ですが、劇場での再上映を見て更にお家でリマスター版を見て改めて感じたのは、異なる星の異文化というよりももう少し身近な、でもちょっと(?)違う世界だなという事でした。これはやはり……異文化的なデザインという見慣れない筈の光景を30年以上(時々ですが)繰り返し見続けていた所為なんだろうなって(苦笑)。

 あと、今ここに至っても劇場公開時に出版されていた関連する書籍にあったであろう数々の設定資料を未だ目にする事が果たせていない為に、その世界を知りたいと関心を寄せ続けてきた事も、距離感を縮めていたのかもしれません。

 地球とは異なる歴史(だけどそれをなぞるかのような)を持つ異世界という舞台、そこでの宇宙開発史、政治的な陰謀と戦争。その中にあってシロツグたち「戦わない」宇宙軍の面々が、シロツグの軽はずみな決意をきっかけに、目的のない自堕落な生活から本気で宇宙を目指すという青春ものなストーリー、軽はずみだった決意……可愛い子にカッコいいところを見せたいだけだった筈のシロツグがその相手であるリイクニとマナとの交流の中で少しずつ心境を変化させていくドラマ……これらが凝縮された作品は、とりあえず手元にBDソフトが届いたことですし、これからまた時々見返していくんだと思います。

 

 ここまで感想みたいなの書いている間に再生している……BGM集。いやもう聴くだけでシーンを思い出す筈なんだけど一緒にイメージイラストとか実際の背景画(天文台の絵が劇場のだったな)が映し出されて更に思い起こされてしまう。〈イメージ・スケッチ〉収録の「PROTOTYPE C」の曲をベースにした宇宙軍のロケット製作活動とかのいろんなアレンジが聴けますし~。サントラだとチャランポランな「無駄」って曲でしか収録がないんですよね。あと、「メインテーマ」のアレンジで空軍機で空を飛ぶシーンとか、空母から離陸したヘリから夜景を眺めるシーンの曲もなんか夢があるような幻想的な曲だから好きだったんです。暗殺者襲撃の場面だけで3つの展開シーン毎に曲があるとか今回初めて知ったし。いやはやもう、これは完全版サントラを出すしか!!(超願望)

 

 


 と、ここまで一度書き綴った後、風呂に入ってた時にふと考えたのですが、この作品ってシロツグにとって「折り合い」のつけ方が何度も変化しているような気がしました。
 自分の成績では空軍は無理だから宇宙軍に入った事、宇宙軍で適当にやっている事なんかは妥協して折り合って人生を選択しているし、聖職者として生きるリイクニを相手に現実と「折り合う」事を説いてさえいました(そして怒られる)。ですが、リイクニたちの細やかな住まいが土地の権利を持っていた電力会社に破壊された事、ロケット造りの棟梁グノォム博士の事故死、更には王国のロケット計画を妨害する為に共和国が送り込んだ暗殺者に襲われそうになった事で「折り合えない」現実に直面し、共和国の軍事介入で打ち上げが中止に追い込まれた時、「俺は、まだやるぞ。死んでも上がってみせる!」と遂には「折り合う」事を拒絶します。それ以外にも社会の現状を直視するようになって「折り合えない」現実に気付いた事とかリイクニの持つ経典を真剣に読み始めた事とか、結構いろんな場面で「折り合い」との関わり方が問われていたのかもしれない。


(2022年11月27日01:17)

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2022年8月 6日 (土)

コミックマーケット(C100)、合同誌参加告知など

※C100夏コミですが、サークル犀の目工房は申し込んでません。

ですが、この度、合同誌に参加してみました。

『オーガスト』生誕20周年記念合同誌「AUGUST 20th Anniversary」
  (メロンブックス通販 ADDB+:efemeralさん 2日目 東S47ab)
 伽耶様と桐葉、白が出演する原作トゥルーエンドから数年後の短編小説を書きました。伽耶様がとある買い物をしに街に繰り出すお話です。

◆「マルトの使者 ~丸戸史明20周年記念合同誌~」
  (さあみかさん/関東オタク研究所のBOOTH 関東オタク研究所:さあみかさんのお品書き 2日目S-11a)
 「それは桜舞い散る坂道での、出海と空子とのありえないお話」小説を書きました。出海ちゃんの願いを空子が時を超えてかなえようとする無謀なお話です。

(22年9/10追記 『それは冬コミ会場での、出海と空子の後日談とかのお話』を公開しました。寄稿しました本編を読まれた方向けです)



※2022年はこちらの合同誌にも参加してました。

歌姫剣客列伝-偶像剣豪二十番勝負-(メロンブックスで頒布中)
 短編小説「長巻の価値 智絵里と加蓮、才蔵寺の決闘」で参加しました(挿絵むらいとよさん)。

 その前日譚、「長巻の価値 智絵里と加蓮、才蔵寺の決闘」の前哨戦を公開してます。




※サークル「犀の目工房」での個人誌の頒布については……ショップ委託はありません。以下の通りで頒布します。

■文庫本同人誌 → 犀の目BOOTH

■PDF電子版
  L 1冊だけ → 犀の目BOOTH
  ※基本的に一度購入されたら再DL可能です。

  L 2冊以上 → 犀の目FANBOX
  ※全体公開の小説もあります。
  ※限定プラン(現在4件)は月1000円。
  ※暫く追加がないので読み終えたら解除推奨(解除後の再DLは不可)
  ※プラン開始は月始めからお願いします。詳しくはFANBOXの仕組みを参照
(2022年8月6日22:00)
(2022年9月10日18:30 後日談を公開しましたのでリンクを追記)





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