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2007年5月30日 (水)

『新興宗教オモイデ教 外伝(1) 桜月事件~祓除探偵「Z」の冒険~』読了。

  (原田宇陀児さん/小学館ガガガ文庫)

※『オモイデ教』はまだこれから読むという感じです。一応『原作版』である大槻ケンヂさんの『新興宗教オモイデ教』は2003年に読んでますが……過去の日記を探っても感想のようなものが見当たらずorz  多分『雫』の元ネタのひとつとして話題になってたからこの原作版が取り上げられたので手にしたのかもしれませんね。

(5/26 2:03)



※これは再度『新興宗教オモイデ教』本伝を読む必要がありますな。時系列的にも、そして人物関係においても。これに触れる事でこの外伝も真に理解に近づけるはずだと。

 今作は学園ホラーであり、一夜の凄惨で淫惨な悪夢。すぐ隣にある異常。それでいて酸いも甘いもある青春小説でもある。一応、事件については文字通り全て片付けられるので、外面的には主人公の手によりこの1冊で全てが幕引きされている。ただ、内面的には本伝を読み返す必要があると感じた時点でどうも煮え切らないんですが(苦笑)。

 本伝を読み返す必要というのはつまりは、でないと自分の中で比較して情報密度の高い『雫』の影響下に置かれてしまうからでもあるんですよ。
 BiTmap Publishingさんの《晴れた日はよく届くかな?》Side Aにある『エンサイクロペディア「雫~しずく~」&「痕~きずあと~」』をかなりの回数過去に読んだ事があった(最近は読んでないという訳ですが)為に、原作は1回通しでプレイして『痕』よりも短い等(『雫』はビジュアルノベル第1作目という原初) の印象の方が実は強いにも拘らず、ワードという断片とその結びつき、そして原作とによって『雫』という物語を脳内構築しているのですよ。 ……現在に至るまでに『雫』以外の別の刺激的な作品にいくつも接してますから、そういった時間経過からもその脳内構築は薄れてしまい、今回の読了に際してなんとか再構築に近づけては居ますが。

 その『雫』の影響が濃いくあればあるほど、この外伝で目にする物事の本伝と絡むであろうワードよりも、映し鏡のオマージュのような部分の方が自己主張するが如くメグマの如く膨らみ輝く為に容易に見つけてしまうでしょう。
 どれがどう持ち込まれたかについては実際に読めば自ずと判るので敢えて触れませんけど強いて言うなら、イベント好きな新城沙織が夜の学園探検に参加するのだが、それを仕組んだ真の裏方は実は…… というような『雫』の要素をバラしてモンタージュで遊ぶように全く別物に再構築したとも正直受け止めてしまいます。そういった呪縛から逃れる為にも本伝の再読は必須でしょう。
 誤解して欲しくないのは、本作である『新興宗教オモイデ教 外伝(1)』はただ『雫』という作品を上記のように焼き直したものではなく、あくまでも本伝がまだ終わった事件ではない事を示したものであり、その上で『雫』と『新興宗教オモイデ教(本伝)』という過去を間接的に結びつける可能性が垣間見えるようなものだという事 (と個人的に思うだけで他の人によっては純粋に学園ホラーと受け止めてくれているとは思う)。

 なお、著者である原田さんが『雫』に傾倒している事は『美少女ゲームの臨界点』でのインタビュー《『雫』の時代の終わりから》で読み取る事が出来るかと思います。

 今回の外伝はこれ1冊で完結を一応見ているのですが、これが第1巻と記されているように新興宗教『オモイデ教』の残滓と『桜の光』、在野に生息するメグマ使いとの事件はまだまだ続くのでしょう。

※そして改めて『美少女ゲームの臨界点』でのインタビューを読み返すと、自分もそのノイズの部分に惹かれる性質なんだよなぁと気付かされるのでした。なんせWin時代になって最初にプレイしたのが(たまたま店頭になかった『ToHeart』の代わりに買った) 『ホワイトアルバム』なんですよね。最初にこの作品に出会わなければその後 捻くれた視点を抱く 内向的な深みのある作品(『水夏』『水月』『月陽炎』そして『はるのあしおと』などなど) を好む傾向に居なかったように思えます(ちなみに自分は『雫』よりも比較して『痕』に影響を受けたような気がしますが)。
 あと、か弱い先輩とか年上の人への保護欲なんてのも『ホワルバ』の美咲さんと弥生マネージャーによって植え付けられたとしか思えません。

(5/30 21:50 本伝を読まない限り外伝そのものへの感想は書けそうにないです)

※という事で本日『新興宗教オモイデ教』本伝を買ってきました。外伝との間で色々と結びつく人物も登場してますから、その辺りを意識しながら通勤時に読むようにします。

(5/31 22:59)

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