“その後続編2冊、そして同コンビによってドラゴンナイトのノベルシリーズに続き、それらを経て形成された「エロラノベ層」がナポレオン文庫という鉱脈に着いて最初のエロラノベブームが起こったと私は見ています”
(みやま零さん 6/25付)
“環境的に広く浅いヲタだった自分に軸足を与えたという意味では、『同級生』ノベル版は分水嶺。この作品が無ければアニヲタになっていたかも知れない”
(独り言以外の何か:Su-37さん 6/26付)
※小説版『同級生』は以前にも何度か(日記のログを調べると03年3/7と 04年2/9)触れてますが、やはり刊行された1994年12月頃(?)からの評価は未だに変わらず、多分、読んだ小説のなかでもベスト10に押し込みたくなる本だと思う。
『同級生』自体はまぁ色々とあるんですが(汗)、とりあえず雑誌『ログイン』の記事で存在を知ったタイトルとしておきます(その他色々とあるけど、当時学生のウチはただのユーザーですので)。ノベル版の前後に『同級生2』が具体的に発表されていたのではないかな(発売は1995年3月頃だったかと)。
そして既に触れているウチの関するエピソードに補足するんですが、最初の大学推薦試験(文化財学科→不合格orz)後に奈良の猿沢池そばの繁華街にあった小さな書店で購入、それ以降の続巻については進学した先の福岡にて買い揃えていて、最終巻である3冊目は大学4年生の頃にやっと刊行されて購入してました。
内容についての評価もなんか繰り返しっぽくなるんでそのまま以前のコメントを引用
“オリジナル性もあったし、ハーレム展開でありながら最後にはメインヒロインに落ち着くし、ライバルとの関係も、ただ争うだけに終始しなかった”
“主要ヒロインに見せ場を与える構成で、ちゃんとそれぞれに責任を果たすと言うか結末を与えて、また主人公自身がその責任に悩んだり、悪役男キャラが最後には好印象に変わったり……”
多分、最初は原作を知っているタイトルを基としたエロノベルとしてみてました(苦笑)。ただ第1巻で亜子さんが出てましたが田中美沙がメインとなるエピソードがなかった事から続刊を待ってたんじゃないかなぁ。ハーレム展開と割り切った見方が一変したのがやはり最終巻での展開でしょう。
ハーレム展開なら構成次第で今ある作品でも不可能じゃないですし実際そういった構成の作品も出てはいますが、そういった不義理って割り切って見られているのか作中では余り問い詰められてないかと思う。普通なら修羅場モノだよ(苦笑)。
それに対してノベル『同級生』の主人公は問題から逃げず、ライバルキャラと幼馴染との間のわだかまりまでも解いて全てを精算した上でメインヒロインと添い遂げたのだから。
また、確か最初の巻に登場する占いばあさんが最終巻でも登場したんだよね(結構重要キャラだったし)。
実際に売れた数についてはウチも良く判らないですけど、古本屋で目にする機会が多かったから結構読者がいたかとは思ってます。売れたのは当時の怪物的タイトルである『同級生』のノベルというネームバリューの面が強そう。
『ドラゴンナイト4』のノベルは……一応買ったけど『同級生』ほどのインパクトはなかったからか記憶が薄いです(汗)。基本的には原作どおりの話の流れだったからかもしれません。
※大学時代は一応「脱オタ」してはいましたが、このノベルと『ログイン』『E-ログイン』が、 4年生の夏に高雄右京さん版『トゥハート』を読んで再「オタ化」するまでの空白期を辛うじて繋げていたかなと思いますね (というかEログ読んでいた時点で切れてない気が今したorz 隠れオタだった?)。
そして『トゥハート』よりも複雑な人間感情が交わる自答的な『ホワイトアルバム』に嵌り (プレイ順で『ホワルバ』が先だったから先に内向的作品に免疫が出来たかもしれないけど)、後始末をしっかり済ませた作品に対して評価するようになったんだと。
『プリンセスうぃっちぃず』最終章は最良の結末の方向性・手段について理解した上で主人公らが行動している事から、上記の「後始末をしっかり済ませた作品」として評価してるんですよね。同じ事を繰り返す点で世間では評価落としてるけど、挿入歌にも「繰り返す」と既に触れている事でもあり、またキャラとプレイヤーとが解決方法を理解しているという部分でシンクロしていたのでメタ的だと見てます。
※ウチの中でのシナリオ評価でも特別となる場合は、内向的な作品、結末がしっかりした作品、色々と考察できる作品、「ためらい」のある作品(『幻想文学論序説』からの影響)、となるのかも。「ためらい」要素については旧ユーゴの幻想小説『ハザール事典』の影響も個人的に濃いので(汗)。
不定期『はにはに』日記トップ下のリストにあるように『月は東に日は西に』に多く言及(考察)しているのは、結先生シナリオにおける「ためらい」の要素とかタイムパラドックス問題、マルバスなどの考察が深く出来た点が大きい。『夜明け前より瑠璃色な』は《『あけるり』考察 麻衣が家族に加わった時、そして兄だった人と恋人同士になる時》(05年10/19) など部分的な考察はしてますけど、全体的に考察するような隙が少なかったから『はにはに』ほど全体を考察してないですね(汗)。
最近考察した『遥かに仰ぎ、麗しの』については「内向的な作品」「結末がしっかりした作品」「色々と考察できる作品」という要素が、『はるのあしおと』だと「内向的な作品」「結末がしっかりした作品」に加えて「人生観」があったから、それぞれなんらかの言及をしたくなったんだと思います。
(6/26 23:27)