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2008年6月10日 (火)

PC Angel neo編集部
「美少女アダルトアニメ雑誌及び美少女アダルトアニメシミュレーションゲームの製造・販売を規制する法律の制定に関する請願」
に対する声明を発表

(今賀さん経由、『PC Angel neo』OHP)

※主張部分を部分抜粋にしてましたが、 そのほとんどを抜粋する形となっていたので、 声明全体を明示する為に改めてPCエンジェルneo編集部の出された声明文を全文抜粋します。
謹啓
  読者の皆様におかれましてはご清祥のこととお喜び申し上げます。
 また日頃より弊誌を応援してくださり、誠にありがとうございます。

 参議院議員、円より子氏が国会に提出した 「美少女アダルトアニメ雑誌及び美少女アダルトアニメシミュレーションゲームの製造・ 販売を規制する法律の制定に関する請願」と共に発言のあった、 「美少女ゲームは人間性を失わせる」という内容に対し遺憾の念に絶えません。
 発言の内容に対する根拠はなく、弊誌は妄言であるように感じております。

 人間の“性”を表現の中に取り入れている美少女ゲームは、成人を対象としており、 正常な判断のできる大人がプレイしたとしても人間性が失われることはないと思います。 また、感動やかっこよさといった、自由な表現の場であり、 表現の自由に対しての規制に抵抗をしていきたいと思います。

 今後も弊誌が行ってきた表現方法は変えず、皆様のご期待に添えるよ う誌面作りをして参りますので、何卒応援をお願い致します。

(PC Angel neo編集部 編集長・編集部一同)
※多忙だったりした先月に各方面で問題視された女性議員の請願については、 ウチも全く同意できないものだと思っております。 というかウチも販売店店員とは言えエロゲの業界の片隅に踏み入ってますので、 エロゲというジャンルが発禁のような扱いとなってしまうと色々と困る。

 ぶっちゃけこういった請願よりも真っ先に、 教師や警察官、裁判官、駅員、スポーツ指導者などの一部がその職に強く関係する場で信じられない犯罪を犯している事について、 その「職業倫理観」を問い直す方が、現に事件が起きている事ですから重要なんじゃないかと思ったくらいです。


 例え規制したとしても、「振る舞いがどういった結果を招き、周りに影響を及ぼすか」といった想像力の欠落、 崩壊している倫理観がそのままではなんら意味を持ちません。
 そもそも「エロゲ」をプレイされる方々のほとんどは、 常に外部からのこういった批判が起きる事に過敏となっているから、 逆に強い倫理観を保ち、あくまでもこのゲームに限定された架空世界(一般社会では実現できないもの若しくは行ってはいけない事) だと理解しながら妄想世界を楽しんでいるはずでしょう。 架空世界で代替行為を疑似体験し解消されていると。

 それでも自分の素直なセンスに基づき、新たな探求をしながら自分の中の「おたく文化」を抱きつづける。
 ただし、外部のコミュニティの注視が存在認識(黙認)レベルから排除の方向に流れない様、 世間の空気と犯してはならない常識に自分らも注視しなければならない。 《一億総萌え》ムーブメントは「本当に後ろめたい部分」を(潜在的にも)負う以上、 決して安泰した永遠の楽園ではないのだから。
(「差別的な優越意識」 という対立構造の顕示そして《一億総萌え》なムーブメントに対するむず痒さ(犀の目ぶろっぐ06年1/14))


 ただまぁ、確かにジャンル的にキツイ内容とか……店頭に並べる準備してても正直、 肉料理が食べたくなくなるようなパッケージもあったりしますが(汗)、 PCエンジェルneo誌編集部の方の主張どおり「自由な表現の場」 だからこそ様々な物語や実験作などが意欲的に毎週生み出されており、 各メーカーが如何に優れた作品を出すか苦心し競い合った事で、 作品によっては出版業界の書籍を越えた作品も発表されてきてます(そんな発展性を常に秘めているのです)。
 夢と現実の幻想的な多重世界を描いた『水月』、 従来のイメージにあった「紙芝居」的な演出を「映画的」な物語にまで高めた『ef』『Quartett!』など、 挙げてみれば切りがないです。


 自分が10年以上このジャンルを趣向してきたのかについては(といっても年々プレイ本数減ってるんですが)、 自分が決して再現できない世界を読むという楽しみとか……「巫女」属性?(といってもその属性作品が少ないんだが) などまぁ色々とありますけれども、 小説など書籍・出版物では表現できないゲームの特徴である 「絵」「テキスト」「世界観」「音楽」の融合した物語だからという部分が大きいと思います。


(上記の《《一億総萌え》なムーブメントに対するむず痒さ》最後の方に触れている、 旧ユーゴスラビアのミロラド・パヴィチ氏が雑誌『文藝 94年春季号』に寄せた 『ベオグラード書簡(「小説の始まりと終わり」)』という書簡が自分にとっての「物語」観に強く影響し続けてるので時々取り上げてます。 書簡の中でパヴィチ氏は「一方通行道路の小説が死のうとしている」と述べられている)


この論文(ベオグラード書簡)にある “物語は電算機の自由な空間へ解放され、そこで分かれていく” “小説と物語は、そこで、グーテンベルク銀河の鎖から、印刷技術の鎖から、解放される” 等の記述はある種の予見と受け止めてました。
 そしてそれを最も実践しているジャンルの一つが「美少女ゲーム」等の 「選択肢一つで物語が変化していく」アドベンチャーゲームだと思っているのです。
 と言うよりも、そういった理論を持ってないとこういった趣向を保持しつづけるには世間の見解が厳しいからと言うのもあるんだけど(汗)。
(《美少女ゲーム年代記》へのお誘い(犀の目ぶろっぐ06年10/31))
 なんかまぁ結局の所、なんらかの権威付けでもしておかないと危ういって言う発想から進展していないって事ですよねぇorz


 結局何が言いたいかというと、一般世間からの視点が厳しい事を十分認識しているから、 尚の事、「人間性を失わないよう」、脱倫理的な脱法的な行動を振舞わないよう自らを質している (「居酒屋タクシー」や「接待漬け」といった官僚汚職の方が、 エロゲプレイヤーから出てしまう脱法者の割合より遥かに多いんじゃなかろうか)。 だから、まだ様々な物語の可能性を持つこの業界を、そして「表現の自由」を、 単に「異質」だからとして不寛容に「社会的排除」しないで欲しい。


 それから今回のPCエンジェルneo誌編集部の声明なのですが(出来れば『PC Angel neo』OHPの入り口にて広く見てもらえるよう掲載して欲しいです)、 一雑誌に限らず業界全体の声明として動いていってもらいたいです。

(6/10 13:25)

(6/10 20:00 声明全体を明示する為に全文抜粋に改めました)

(6/14 10:20 2・3ほどちょっと加筆)



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