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2009年2月 5日 (木)

エロゲ業界の難しい仕組みのお話に踏み込んだ『BugBug』3月号特集記事


特集《美しょゲー業界トホホ物語》

◆メーカー編1
 売れ筋作品に明確な傾向あり

◆メーカー編2
 どんぶり感情か緻密な計算か。成功不成功の差はソコにあり!?

◆ショップ編
 入荷数が売り上げに直結するだけに業界で一番の強者はショップカモ!?

◆流通・販社編
 勝つも負けるもt流通の常!? でも補給がなければ勝負にも…

◆出版・広報編
 広告や営業費は最初にカット!? 華やかに見える世界も実は…

◆ネクストン鈴木社長のありがた~いお話

※雑誌って割とメーカーと二人三脚でやっている広報誌的な側面が強い印象だったりするのですが、 今回の特集記事は(匿名とか曖昧表記で表記しつつ)かなり業界の内面に踏み込んだものとなってます。 雑誌的に今後大丈夫かと心配しそうなくらいですね。
 けど本来のマスメディア的な追求に可能な限りチャレンジしようとした点で大変意欲的な特集になっているかと思う。

 色々と問題点や反省点とかあるのでこの特集は業界関係者は必読でしょう。 興味ある方はこの雑誌を手に取ってみてくださいな。


 まずは【メーカー編1】。売れ筋ソフトについては “コンシューマや一般版で人気を博した作品や、アニメで火が付いた作品、 ブランド前作がアニメ化されていた、といったタイトル” だと言うコメントが。

 ウチ的にはこの中でも更に、「発売から数ヶ月程度の瞬間風速的なセールス」よりも 「発売日・初回版完売以降も売れ続け、リピートが持続的に掛かるタイトル」 の方が最強だと思ってます。以前だと『Fate』、去年なら『リトルバスターズEX』『恋姫無双』ですね。 特に『恋姫無双』なんかは「三国志ブーム」の波にもかなり旨く乗ったんじゃないでしょうか。 とにかく『Fate』以来のロングセラーとなってました。

 それに対して売れない要因についてこのように指摘されてます。
“売れない、儲からないというのは、メーカー側の責任も大きいんですよ”
“度重なる発売延期や、明らかに商品未満のソフトを売り出してそっぽを向かれるというのは、 2008年にも起きた事件だ。この業界、ホントに過去から学んでいるの?と心配になるファンも少なくないはず”

 具体的にはここではウチも触れませんがいくつかのタイトルが思い当たるかと思います。 またそれ以外でも他の売れる作品での構成(アダルト要素のボリュームなど)をもう少しリサーチすれば、 もっと伸びていたのにと思うタイトルもいくつかかなぁ。 前評判での期待値が高かったのにそういった力不足が足を引っ張っちゃったりすると、 その作品での良い部分に注目が向かわず結構辛い事になります……。


【メーカー編2】では「発売延期」がメーカーにどれだけ損失を与えているかとか、 開発計画がどれだけ重要なのかが触れられてます。
 チラシやポスターなんかは確かに延期しちゃうと古いのはそのままでは仕えませんデス。 新たに新発売日掲載のものを作成配布するだけでも広告費が上乗せされますよねぇ(汗)。
“同人出身のメーカーの成功は冷静な自社運営にこそあり”という大見出しの一文は、 いくつかの現在も成功し続け注目を集めている同人出身メーカーの存在を見ればよく判るかと。 誌面ではTYPE-MOONが挙げられてますが、オーガストやういんどみるなんかもそうですね。 そして昨年での躍進が著しいあかべぇそふとつぅにもこの記事では注目されてます。


【ショップ編】については…… ウチも地方の小規模エロゲコーナーを担っているので幾つか思い当たる部分とかあって反応しにくいなぁ(汗)。

「アキバでの零時販売の終焉」についてショップからのコメントが載ってます。 そういえば確かにこの年末はそういった話題はなかったですね。
“(発売日は)予約券と引き換える日”という傾向は、 欲しい物を確実にというユーザーの考え方がより強まり、 ショッピングするという気軽さが薄れてしまったということでしょうか(ここでもメーカー格差が)。
“思いきって予約以上の本数をほとんど入れなくなったショップもある”という事態なんかは、 店頭に並ぶ前から「メーカーの売り上げ格差」が決まってしまうという事でもあります。  ユーザーもショップも堅実さを追求せざるを得ない、 市場での供給源に位置するショップが強い立場にある事も見えてきますが、 それはまたショップ自身生き残りに必死だということでもあるんじゃないでしょうか。

 この記事では更に「特典競争激化」「新古品大量発生」「フライング情報の影響」 という問題にも踏み込んでます。如何にユーザーを取り込むか、如何に堅実な買い物を果たすか、 ショップとユーザーとの真剣勝負が激化したといった感じでしょうか。まぁ「フライング情報の影響」以外は 大手ショップの集中する大都市圏で熱いのでしょうけど。 ウチんトコは予約キャンペーン特典ぐらいしか付かないですから「特典」に絡む問題との縁はほとんどないですorz

 独自販売企画といった突出したアクションが他のショップからのクレームに……(汗)。 双方の言いたい事は判らない事はないなぁ(反応難しい)。 かなり昔に福岡・天神地区のショップが合同で行ったような地域的なイベントは、 ウチ個人的にも以前から関心はあるけど何だかんだでやはり現実的には難しいでしょうねぇ。


【流通・販社編】も発売延期の弊害を受ける側。 営業や広報を代行したり出資したりという感じでメーカーとの繋がりも強いから、 ヒットできるように販売時期を計画するなど思った以上に販売戦略を意識されているんだなぁ。
 あと、メーカーと流通が二人三脚でがんばったら“次のソフトは別の流通で出します” なんて言われたら確かにかなり凹む。 というかウチの勤務先も流通先が限られているから取り扱いのない流通に行っちゃって、 ウチ自身凹んだ事が何度かあったりしますorz だからその凹む気持ちは幾分かは判ります。


【出版・広報編】は……ぶっちゃけ「出版」「営業」の2つに分けれたような(汗)。

【出版】では雑誌広告の掲載についての出版社・広報との交渉戦が。 これは双方の業界人参考になる?
【営業】は、誌面でも触れられてますようにメーカーも、また販社が代行でも行ったりしてます。 しかし全国への営業をメーカー自身が行うのは余程大手でないと難しいので、 自分が思う限りほとんどのメーカーは販社に代行してもらっているのではないでしょうか。 誌面でもその代行によるメリットが触れられてます。

 ショップに直接赴き新作の紹介とかをされるという点では 営業はショップでの仕入れにかなり影響を与えている部分といえますね(後は前評判と雑誌からの情報などでしょう)。
 しかし、代行での営業となると、 その営業からの情報を受けてショップが販促展開を強めたとしても、実際にその展開を目にしない限り、 そのショップが出す発注数という結果数値だけしか見えてこないから、 “やっている(営業)内容とその結果がメーカー側にしっかりと見えてこない” という不満になる、と(ウチは出来るだけ販促展開の写真を残すようにしていきます)。


 そして最後に、『真・恋姫無双』を出したネクストンの社長さんへのインタビューも。 文字数も凄いですがその分中身も色々と読み取るべきポイントが含まれてます(主に経営的な話題とか開発計画性の点で)。必読。
 確かに『恋姫無双』はクリエイターではなく作品として売れたって感じでしたよね。 それと1ラインしか持たないメーカーだとリリースペースが長くなるだけかとばかり思ってましたが、 更には作業の進行段階で手が空くスタッフも発生してしまい、それだけ人材を余らせてしまうのですかぁ。 あ、だから時々他のメーカーへ助っ人にいくこともあるんだ(何となく判った)。


 今回の特集記事は……ユーザーにとっては興味ある話題という程度の意味合いしかないかもしれませんが、 特に以上に関わるような業界隅々の方々(ウチもその末端に一応属します)や、 これからブランドを興そうと思う方々、業界を目指す方などにとってはかなり参考となる部分があるんじゃないでしょうか、 とウチは思いました(というか思い当たる事が色々とあったし)。


 あと誌面での『祝福のカンパネラ』の記事ですが、まだクリアしてないような人はまだ見ちゃダメです ……まだウチはチェルシーさんと一戦目までしか進んでないのに別のCGとか色々見ちゃったよorz

(2/5 1:26)



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