« 舞子海岸迄五分:勇栄さんの「化物語」本『咲場知』、読みまちた | トップページ | 11/3から11/10までの雑記 »

2009年11月 7日 (土)

『ましろ色シンフォニー』は桜乃シナリオを読了

※安玖深 音さんで妹キャラという事で……内心、『夜明け前より瑠璃色な(あけるり)』の麻衣や『はぴねす!』のすもも、更にアレは妹ではないんだが『祝福のカンパネラ』のリトス・トルティアといった歴代のキャラとの比較を感じつつと言った気分で進行してました……。
 ある意味、リトスの真性腹黒体質を抜いて不思議系の妹に構築してみた、と言えるかも。
 明確に兄妹ではないし周囲もそう認識している関係で兄妹関係のハードルが低い『はぴねす!』は、その比較からはやや外れるかな。

 で、「兄妹関係のハードル」という点で、『あけるり』の麻衣についてはかなり複雑な背後関係がありました (05年10/19未明《『あけるり』考察 麻衣が家族に加わった時、そして兄だった人と恋人同士になる時》)。
 お互いに血の繋がりがない事を知っているが同居する従姉や周囲には完全に秘密としている事から、 (兄妹とその従姉の3人しかいない)家族間で難しい状況が発生し、それが作中における大きなハードルとなってたのです。
 ちなみに『あけるり』はメインが月のお姫様一行との交流に主眼が置かれているからか、 学園生活やそこでの人間関係については前学園モノの『月は東に日は西に』と比べると重点は少なめで、 家族と近隣の友人が支えていくと言った感じでした。

 これが『ましろ色』との大きな相違点と一致しますが。 『ましろ色シンフォニー』での兄妹関係は、兄妹間の問題も、その二人に対する問題も、 何れも「学園」での人間関係などの関わりが無ければ進展さえしないものでした。 むしろ家族内の関係があんなにアッサリと解決するなんて(あの電話での相談シーンはなかなか良かったけど)。

 ハードルの高さについては、比較するとやはり感情的な紛争がないし、 外野からの噂も(それは当事者にとっては苦痛だろうけど)最終的には打破し無視できるような存在だから、 最終的にみればそこまで高くは無かったかな。そもそも親友に早い段階で兄妹関係の真相を打ち明けて理解 (例え血の繋がりがあったとしても支えるという深い友情)を得られた事から、 外野の声が精神的に苦痛だとしても、誰の言葉が大事なのかは明確だったろうし。


 という事でプレイ前に感じていた「義妹」という比較については、 桜乃とのお話のその終幕を見た後ではそう大した事でもないと思ったわけです(ぁ)。

 じゃあ桜乃とのお話は何を描いていたかと言うと……主要登場人物からなる親友たちとの深い交友関係、その日常の楽しさ、 支えられる事、桜乃との会話(予想し得ない事の方が多かったが)。特異な設定も無く大きな天変地異もなく(学園統合の件は除いてですが)全く劇的ではない日常の連続を如何に楽しい日常として、 物語となる日常として描いた、っと言えるのかも。眺めてるだけで二人の遣り取りが微笑ましく思えました(切迫した頃は心配しましたが)。

 みう先輩と桜乃、2人をクリアしてみて、その日常性を描いていく事に『ましろ色シンフォニー』は重点を置いてるなと理解しました。

 以前だと伝奇物とかみたいに特異な事態があること、物語の複雑な深みを期待する事にウチは重点置いてましたが、 『水平線まで何マイル?』『星空のメモリア』などその日常会話の楽しさの部分を楽しむ傾向になっているような気がしました。 好みが変わったのかも? ともかく『ましろ色シンフォニー』の日常は楽しいって感じます。平穏な安心感……?

|

« 舞子海岸迄五分:勇栄さんの「化物語」本『咲場知』、読みまちた | トップページ | 11/3から11/10までの雑記 »

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 『ましろ色シンフォニー』は桜乃シナリオを読了:

« 舞子海岸迄五分:勇栄さんの「化物語」本『咲場知』、読みまちた | トップページ | 11/3から11/10までの雑記 »