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2011年12月12日 (月)

2011年にウチが読んだ主なライトノベルはこんな感じ(その1)

「人情」「横の繋がり」「ある意味イイ性格しているヒロイン」「事件解決」 というのが去年に読んだラノベの傾向でしたが、その好みは今年もほとんどブレてなかったみたいです(結論)。


 その安定した趣向(?)は、今年の作家さん作品新規開拓でも変わらなかったのは、 ある意味必然というか……アニメ見てから概要を知って原作小説を読み始めたのがほとんどですし。


◆MS文庫『IS〈インフィニット・ストラトス〉』
 (著:弓弦イズルさん)
日本全国放映なBS-TBSでアニメの方を先に見てましたが、 確かシャルルだった頃にその先の展開が早く知りたくって原作に手を出してしまいました。

 マルチフォームスーツ「IS〈インフィニット・ストラトス〉」を用いた戦闘場面のスピード感と 女の子に囲まれてるというハーレム展開だけでなく、主人公を狙う彼女らの友情関係のような様子を眺めてるのも、 この作品の魅力じゃないでしょうか。生徒会長が未登場だからアニメ2期とかしないかなぁ(1期目の後も原作は続いてるので)。
 主人公の一夏、「乙女の純情をもてあそぶ男は馬に蹴られて死ぬといいよ(シャル)」というくらいな奴ですな。 割と無自覚すぎる面が強いので。

電撃文庫『ロウきゅーぶ!』
 (著:蒼山サグさん 絵:てぃんくるさん)
※作品自体は別の電撃文庫に挟まってるチラシでの新刊紹介とかアニメ化の話で目にしてましたが、 小学生の子がメインって事で割と距離置いておりました(爆)。夏コミの時も見るのはちょっと…って反応でしたが、 結局夏の後になって一気に放映分を知り合いが録画してたのを借りて見てます(苦笑)。 色物な部分も確かにあるんだけど予想外にしっかりバスケアニメになってましたね。
(関連 『ロウきゅーぶ!』が意外と面白かったとか。(9/7付)

 こちらも例に洩れず自分が見ている話よりも先が気になって原作を読み始めてました。 無邪気さなのか計画通りなのかっていう絶妙な小学生の子らの攻めには背徳感あるよなぁ。 そんな女の子らのスポ根な所と横繋がりの強い厚い友情も作品の魅力ですが、 個人的には主人公の高校生・昴が自らの再起を目指して同年代の人らとバスケを交えるというスポ根的な所にも注視してたりします (アニメでは多くは描かれてませんからなぁ)。
 まぁなんだ、ポニーテールな髪型とキャラはヒロイン級なのに昴の幼なじみというポジションを活かせず欄外のような扱い寸前だけど……葵ガンバ(苦笑)。
 本妻が智花らしいけどウチは気弱さが保護欲そそる愛莉の成長を見守ってやりたい所です(バスケのですよ)。


 今年の個人的な注目は杉井 光さんですね。  去年の12月になって(周りの勧めから)読み始めた電撃文庫『神様のメモ帳』は、それから年末年始に既刊を読み進めていきました。 その時の(6巻が出る前の)感想については《電撃文庫『神様のメモ帳』 ニート探偵は儚げな黒髪少女》 に触れている通りです。……まだその作風がアリスのような感じだとその頃は思っておりました(ナニッ)。


一迅社文庫 『シオンの血族』  (絵:きみしま青さん)
 この2巻目は小学館ガガガ文庫『花咲けるエリアルフォース(1)』、『神様のメモ帳(6)』とほぼ同時期の2月の刊行でした。 『シオン』1巻目はだから新刊発売と先の『神メモ』感想の中間頃に読み始めたんですかね。

『シオンの血族』は『花咲けるエリアルフォース』と同じく架空の歴史上の現代日本が舞台。 こちらの主人公である紫苑寺ミコトというのが……「凶暴、好色、残忍、色々やりすぎな魔王」といったエロい性格で、 毎度その双子の姉・紫苑寺有葉を悩ませてます。

『神メモ』読んだ後にその印象のままこちらに手を出すと、マジで面食らいます。ウチの中では今年一番の驚き。例えるなら、 北野武監督の熱心な信奉者のフランス人学生に『世界まる見え』での姿を見せた時に出た一言「……ショックです」 と同じレベルの激しい動揺(苦笑)。 「どこのハーレムものラノベ作家だ思った? 残念、俺だよ」ってドヤ顔突き出されたかのようだわ~。
 と、ウチの心が穢された恨み辛みは以上(笑)。とりあえず色々な意味で耐性は出来たしな。

 ミコトは一歩違えばエロ小説の主人公になりそうなくらい好色な性格という一見ダメな主人公のようだけど、 なかなかどうして、たとえ敵対する相手であっても女の子を守るためなら真っ直ぐに突撃して打ちのめす、 そんな迷いのない熱血漢な所があるから、見てて気持ちいいくらいの活躍に目を見張ってしまいます。 彼自身にも驚きの秘密がありますし(2巻の最後に)。
 ミコトがあんな感じだけど、周りの女の子が姉を除いて全員がミコトの魅力に好意的です。 それに対して羨望の眼差しを見せる…というか脳みそまでエロと筋肉で出来てるのか馬鹿なの死ぬのって思うのが、 紫苑寺の秘密を探り付け狙う世界各国組織から(ミコトにぶちのめされに)やってくる竜騎兵・サイボーグ兵などモブのみなさんです。 というかお前ら、水着姿の紫苑寺の女たちがいる島へ軍事偵察と称してストロボとか三脚、レフ板用意するなよ(苦笑)。 なお、各国の指導者もほとんどがハイで馬鹿ばっかりです(笑)。
 ちょっと中二病なノリですが、3巻で今年に完結しましたので読みきり易いでしょうから、 『神メモ』だけ読んでる未読の人はこれで一緒に作者イメージを崩壊させましょう。

◆講談社ラノベ文庫『生徒会探偵キリカ』  (絵:ぽんかん8さん)
 12月に出たばかりの新刊ですね。さっそく耐性が活かされました(爆)。

 総生徒数8千人、中高一貫のマンモス校の生徒会には、 色々と性格が変な人物が巣食って学園活動を支える生徒会予算総額8億円の年度予算を編成分配している。 「生徒会 総務執行部 会計」の腕章を首輪の様に巻きつけている聖橋キリカ、学園で事件が起こる時、 その腕章の輪が百八十度回り、「生徒会 総務執行部 探偵」となる。

 経済的な事件といえば『神メモ』でも度々取り上げられますが、今作では会計が探偵という事でそんな事件が結構絡められてます。 キャラについてはメインもモブも『シオン』のようにバカ騒ぎな賑やかさがあるように、 これまでの杉井さんの作風が取り込まれているんじゃないかなぁって思いました (他にもウチが未読の作品が色々と出されてるので、こう言い切るのはちょっと早いんですけどね)。
 この1冊目はまだ1学期の途中までなので、もしかするとシリーズ化されていくのかなぁ。出るなら楽しみです。

電撃文庫『神様のメモ帳』 (絵:岸田メルさん)
 この夏のアニメ化についてはウチは知り合いにAT-Xでの録画をお願いしてましたのでかなり遅れてですけど全話見ております。 キャラや舞台背景と言ったビジュアル、(その後アニメ『ましフォニ』の主題歌も歌われた)ちょうちょさん歌う主題歌は良かったと思うし、 アリス役の小倉唯さんなど声も合ってたと思います…というか実写でアリス役やれるんじゃないの。
 ただ、皆が指摘してるけど彩夏が意識不明状態になるという重い展開(エンジェルフィックス事件)を原作通り、 最初の事件ではなく最後に回したのが疑問ですね。

 それとは別でウチが一番ダメだと思ったのは、第一話で初対面の鳴海に対して四代目が「園芸部」って呼んだ事。 原作では第1巻P166でアリスが場所指定した園芸部の温室で四代目がで鳴海と出会った事で、 初めて鳴海が四代目にとってただの無名の他人からアリスの関係者へと認識され、 その後の2度目ぐらいの顔合わせとなった1巻P225で初めて「園芸部」という人物に格上げ(笑)されたんだけど、 その温室で二人が出会う場面はアニメでは杯交わして義兄弟となった後の最終回でした。

 アニメ単体でも30分で1冊の内容を詰込みカットしたのだから細かい所ではアレなのかもしれないけど、 そこは原作小説のいくつかの場面が映像化されたという認識にいます(苦笑)。
 アニメオリジナルの第一話原案という杉井さん書き下ろしも大きく弄られたと訊いてますが、 その不遇はしかし、電撃文庫マガジン掲載の四代目と賭け麻雀の話と結び付いて第8巻にまとめられましたし、 ここでエンジェルフィックス事件も一応の決着が付いたから、結果的には良かったのかも?

 と、アニメでの事ばかり触れてしまいましたが、では原作はというと基本的には『シオンの血族』で心が穢れた(笑)後に読んだ『神メモ』続刊を読んだ印象は、 5巻まで読んだ時の感想《電撃文庫『神様のメモ帳』 ニート探偵は儚げな黒髪少女》で抱いた印象と変わりないんですよね。
 何気ないきっかけから触れた事件の真相を辿ると、最初の予期した道筋とは全く違った結末に行き着く。 6巻から8巻までも常に最後の結末に驚かされましたから。

 第1巻の事件とアリスと鳴海の出会いは11月ごろで、それから2度目の11月や12月を過ぎて第8巻は最後は2月ごろ。 つまり話が1年過ぎた訳ですが、ここで作品中最大の謎が残されてます。アリスの誕生日です。 続刊ではそれが触れられるんでしょうか、それとも新しい事件がニート探偵の面々の前に?


※去年から継続して読んでいる作品の続きも今年はまぁまぁ順調に刊行されたかな。


GA文庫 『月見月理解の探偵殺人』
 (著:明月千里さん イラスト:mebaeさん)
 09年12月に刊行されたこの作品は去年12月に4巻目が出た後、ほぼ半年後に連作完結の第5巻が発売となってます。

「探偵殺人ゲーム」というチャット参加型推理ゲームなどを題材にした、 信頼と裏切りがエンドレスゲームのように続いている心理戦ゲーム的・探求型ラノベって去年の時にも触れてますけど、 第5巻の最後の舞台までもそのルールに作品は従いながら、 車椅子の奇人にして探偵ヒロイン(?)月見月理解とその従者たる都築初と仲間たちが対戦者との推理戦という騙し合いを繰り広げてます。

 そう。ルールはそのままなんだけど、毎度特徴的な「探偵殺人ゲーム」新参者の面々が登場するし、 ゲームのパターンもほぼ無限ですから、その駆け引きは何度でも飽きさせないんですよね。 第5巻は特にシリーズ最大のピンチと初くんの活躍がみれましたし。
 まだまだ続くかとも思いそうだったゲームも今回が最終面。 その更に裏舞台でこれまでに積み重なってきた伏線はついにここに至ります。 そして理解の最後の秘密もついに明らかに(苦笑)。今までの彼女を見てたらそのしゃべり方は無いわ~(爆死)。 どう見ても1勝連敗で永久に理解の奴隷ですよ、初くん(笑)。

 明月千里さんの次回新作は早くも来年1月です。GA文庫『眠らない魔王とクロノのセカイ』、『月見月理解の探偵殺人(5)』巻末では シリーズで登場していた「ゾディアック」の一人が登場するとかありましたが…… 失踪予定地ディフェクトスという明月千里さんのHPの日記11年11月14日付にあらすじが紹介されてます (次回は現代を舞台としたファンタジー?)。新年早々に楽しみがありますね。

電撃文庫『死想図書館のリヴル・ブランシェ』
 (著:折口良乃さん 絵:KeGさん)
『不思議の国のアリス』が舞台の第3巻が出たのが去年12月でしたから、第4巻刊行となった今年10月までかなり待ってましたですよ。 それこそ死作工房の製作者(メーカー)であるシンの修行が修了するのを待つかのようでした。

 とりあえずシンは特殊メガネを作り出してリヴルをメガネメイドにしてくれた事を褒めてあげます(マテ)。
 第4巻での事件は、死聴音楽堂に異変が生じ管理人である双子の片割れが行方不明となった騒動から始まるのですが、 その双子というのがこの先の展開を色々と予期してたと知った時はかなり驚きましたよ。
 でも、何よりも驚いたのはラストですね。この世の全てを知るという最強の死書『アカシック年代記』……それがよりによって 主人公・イツキの幼なじみ・未耶の手にあるなんて。来年にも出ると思う続きが気になってしまいます。


※今年の新規開拓はそこまで多くは無いですが、結構当たりは引けたかと~。

HJ文庫『僕の妹は漢字が読める』
 (著者:かじいたかしさん イラスト:皆村春樹さん)
 タイトルだけ見ると絶対に手に取らないんですが、雑誌『SFマガジン』でのSF的な目?での紹介を見て少し興味を持ちましたが、 その時は既にどこも完売状態だったので難民化しました(汗)。夏コミ遠征でアキバに出た時にちょうど再販されてたのを確保。

 今年のウチの中での怪作はこの作品としか言いようが無いデス。というより主人公のイモセ・ギンと オオダイラ先生(ジジイだけど訳あって幼女姿に)の言動とか振る舞い、 漢字が使われなくなり街中に萌えが拡散する23世紀のせかいとにほんごを読んでて、日本の未来はダメだ…と、正直頭が痛くなりました(爆)。

 それに耐えて、後は唯一のまともな性格というギンの妹・クロハの気苦労を心配(?)したりすれば、 23世紀の歴史を改変させた犯人を追って21世紀までタイムスリップするというSF展開にも付いて行けるはず。 それに第2巻ではある意味、文学的な議論も展開してるし、中々奥深い内容なのかもって思えてしまいます。 更に未来から見れば21世紀も23世紀も同じ古代文学的に括られるって所なんかは「そっかぁ」って納得しちゃいそうでしたし。

 2巻で終わりかなぁって思ってたら3巻が今後出るみたいで。

小学館ガガガ文庫『キミとは致命的なズレがある』
 (著:赤月カケヤさん 絵:晩杯あきらさん)
 幼い頃の出来事で家族と記憶を失った「らしい」少年が突然に、 惨劇…異常な死体と化した少女の記憶を思い出した事から、自分は二重人格の殺人鬼なのではと疑い始めるという、 そんな内容のミステリーものです。

 その疑いがあらゆる場面で濃くなり追い込まれていく主人公の少年、現実だと思った事が幻となり、 幻覚が疑念から現実に近付いていく……。

 まるで幻想小説のように果てしなく惑わされていくのですけれど、二転三転としたその最後には驚くような結末が。
 青春ミステリと言うよりもサイコミステリー的な部分が強いので、そのような分析や設定が為された事が前提となる感もありますが、 とにかく「第5回小学館ライトノベル大賞優秀賞」を受賞しただけの内容が詰ってるミステリーノベルですね。

◆電撃文庫『妹ホーム』
 (著:柏葉空十郎さん 絵:有河サトルさん)
 ぶっちゃけ黒髪ヒロインな妹・真伊が「広島弁」をしゃべるって事で手にとって見た小説です(爆)。 作者も広島出身とあって真伊の台詞回しは地元民であるウチが耳にしてる感じの広島弁になってますね (もしイメージ必要ならアニメ『たまゆら』をお勧めします)。

 孤児である兄妹が移り住んだ古アパートに再会した幼なじみの舞衣やお嬢様の美唯まで住み始めて…という、 一つ屋根の下なお話ですね。作者の方も後書きで触れてるようにごく普通な感じ
 ただ、まだその共同生活が始まって間が無いのに、突然巻き起こる後半のひと騒動はちょっと早急な印象ですね (共同生活の関係が出来上がるまでにひと悶着が起こって、それが解決したと思ったら更にひと騒動発覚で1巻目が幕引と、 続刊で話を展開させることも可能だったんでしょうけど)。

 それでも、舞衣が色々と残念すぎてて賑わしいけど(苦笑)、この共同生活の雰囲気も大変良かったのですから、まだ空き部屋もあることだし、続きが出るといいですね。

※と、まずはここまで挙げてみました。というのも明日12日に地元で電撃文庫の新刊が並びますし、まだこの師走に刊行されるラノベが控えてるのですよ。 それらについてはまた後日に感想を挙げたいと思います。

(2011年12月12日1:45)



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