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2011年12月30日 (金)

ウチでも選んでみた、2011年のよかったエロゲムービー


去年に続いて今年も、 印象的だったエロゲの店頭デモ映像について挙げていって見たいと思います。
 なお、ウチの場合は主題歌に乗せたOPムービーだけでなく、作品をどう紹介されてるかって所にも割とポイント置いてますね。 いやだってほら、実際に上手い紹介映像のお陰で予約や販売が促されたケースを今年何度か見てますんで~。

※なお、掲載する動画はいずれも公式に配信されてるものに限ってます(いくつか関係者の方がUPされてるか確証できず、 掲載しなかったのもありますけど)。

《美少女ゲームムービーランキング 2011》
(いまじならっく:伊頼さん)



◆『カスタムメイド3D』販促PV
 KISS

  ※2011年の夏コミでも3D造形のキャラがかなり滑らかにダンスしてるPVを公開しているのが強く印象的でしたが、 その紹介ムービーも大変ユニークでした。主に合成音声のの欲望全開な解説トークがなんですが(苦笑)。
 ……確かその時のは店頭で流すのには音洩れすると微妙な内容が含まれてた為、断念したのですけど、 ただ 解説の頭が少し変 ムービーの演出がユニークだけではなく、このソフトの売りの一つ、 キャラクターのカスタマイズの自由さやそれが反映された3Dの造形の良さが面白くよく分かる所が注目点だったりします。


KISS「CustomMaid3D VisualPack」ネット用販促PV
※追加パックじゃない方のはやはりNGあったっぽいから公開制限されてましたが、代わりに見つけたこちらのPVでも、 そのユニークさというか黒髪の素晴らしさ(マテ)がよく分かります。


◆『グリザイアの果実』OPムービー
 フロントウイング

  ※今年の作品ムービーの中では一番好きかな~。

 こちらのメーカーで渡辺明夫さんが絡むといえばアニメカットに注目が集りますが、 今回はそれにばかり頼り切らず、販促イラストや作中イベントCG(だと思う)といった製品イメージに即した素材を用いてますね。 そしてカットインなどでただスピード感に乗せるだけでなく、 表情変化や枠を用いてのクローズアップなどの演出を加えてヒロインごとの印象をより引き出されてたかと思います。
 そして主題歌「終末のフラクタル」のスピード感もムービーそのものの勢いを更に引き出してますし、 力強い歌声は映像に使われているシリアスな雰囲気のあるカットが重い雰囲気だけではない印象を与えますね

 と…ムービー中盤まではシリアスな雰囲気が強かったんですが、ウチがこのムービーを更に印象的に思いましたのは、 主人公が割とカッコいい感じだなって思った次にはSDカットになった辺りから(笑)。 そっからのSD化したヒロインの扱いが酷すぎなんだけど、それも妙に主題歌に乗ってる感じになってますんで(苦笑)。 その辺りのムービーカットも好きデス(笑)




◆『AQUA』OPムービー
 SORAHANE

  ※風光明媚そうな田舎が舞台かと思えば 質量をもったホログラムを生成することができるコンピュータ「アクア」が使われているという近未来でもあるという。

 このムービーは、「アクア」という装置を意識したような装飾やサブキャラ紹介、 その舞台を構成しているかのようなブロック化した存在で近未来的なデジタルさを出そうとしつつも、 同時に海の色や純粋さといった意味を含んだ青く澄んだクリスタルさが全体から引き出されているかのようで幻想的でもあります。 幻想的過ぎてて、そこにある舞台をも幻のように思えるくらい。




◆『穢翼のユースティア』OPムービー
 オーガスト

※今まではどちらかというと明るい学園ものにプラスαした作品をメインとされていたオーガストの2011年の作品は、 それまでのカラーから大きく様変わりした、デストピア的な雰囲気を持つダークファンタジーでした。

 突然の破壊など暗く重苦しい退廃的な雰囲気を背景とし、惨劇的なカットをムービーの中で用いながらも、 そこに生きるヒロインそれぞれの(舞台に即した)着飾りとキャラクター(それにシルエットアニメなど)でヒロインの魅力ある存在感を描かれている事で、 ただ終末的な雰囲気に呑まれているだけではないバランスも感じます。

 主人公は廃墟を歩く姿など見てるとなんとなくその雰囲気に呑まれつつある感じですけど (それがスタート時の状態なんですけどね)。


AUGUST SOFT 公式チャンネル


◆『処女と魔王とタクティクス』OP+プレイムービー
 Chariot

※冒頭でいにしえの壁画のようなビジュアルを背景に伝承が語られているように、 ファンタジーもののSLG+RPGです。

 このムービーが印象的なのは、鼓舞するかのような主題歌に加えて、 キャラ紹介も要所要所で剣を担ぐ腕や天使の羽など素材の一部が動いてたり、 武器が威嚇するかのように舞い踊り突き出されるなど、 荒々しい雰囲気のあるファンタジーな作品である事が示されてるってことですね。

 そしてOPの後にプレイムービーも流れるのですが、 短いながらもそのゲームパートではフィールドやユニットなどの素材が細かく作り込まれてあるのが見て取れます。

 その雰囲気作りがあってか、デモ映像を流し始めたら予約が急に増えていったという印象がウチにはあるんですよ。


◆『戦極姫3』デモムービー
 unicorn-a!

※いやぁ~怪作扱いだった1作目もここまで人気作になるとは思いもしなかったです (『3』は発売日から間もなく完売しましたし)。

『戦極姫3』のこのムービーは7分という結構長めの作品紹介ムービーなんですが、 前作とはどう変わったのか、追加要素は、SLGパートは、などを賑やかに分かりやすく紹介してますね。
 ここまで取り上げたいくつかの作品もそうですが、 ゲーム性の高いソフトの場合はプレイムービーと言った実演的な情報を動画を活かしてどれだけ魅力的に紹介できるかが、 より重要だと思いました。




◆『すきま桜とうその都会』PV1・2とOPムービー
 propeller

※別世界の東京(桜乃)は巨大な桜に覆われ、街には桜吹雪が舞い、桜が降り積もっている……。

 桜色に彩られた世界が幻想的なだけでなく、PVではそのナレーションやBGMも優しく、 そして不思議な雰囲気を醸し出してます。PV2では朝焼けとも夕焼けとも分からない朱色にも都市は染まってますが……

 そしてOPムービーでは主題歌「言葉繋ぎ」が強く切なく歌われる中でそれらの映像が流れて行きますが、 桜色の不思議な世界だけでなく、いくらかの壊れた廃墟も現われ、 それによく考えてみると、主要キャラ以外に人らしいのが見られないなと。 背景で存在する人が描かれない例もありますが、こちらは迷い込んだ別世界だから他に存在しないとか? そう考えてしまうと朝焼けに染まる様も終わり果てたかのように見えてしまう。 そのような違和感が幻想的な雰囲気から漏れ出してるように思えました

 ともかく不思議な印象を残す映像だといえるかな。


propeller 公式チャンネル


◆『いきなりあなたに恋している』OPムービー
 

何ら前触れもないようなタイトルも凄い変なのに(褒)、 主題歌「iを解きなさい」が既にアレな電子音的な電波曲状態だけでなく、 ピクトグラムが夕日の海岸を駆けて行ったり、 痛車に乗って崖ジャンプでニューレコードとか~って、 かなりはちゃめちゃなムービーになってますよね。 それでいてヒロイン紹介もその性格がしっかりと垣間見られるようになってるなと。
 無茶させられてたりするピクトグラムは多分主人公なんだろうなぁ(苦笑)。




◆『春季限定ポコ・ア・ポコ!』ご紹介ムービー
 ALcotハニカム

※AVGのプレイ時の実演を兼ねた作品のヒロインや舞台などの紹介ムービー、なんだけど……これはヒドイ(笑)。 主に調子の良い桜が場をひっくり回し、大変残念な主人公の義妹・藍もそのノリに加わるなどして話が進行するんだけど、 メッセージ枠のテキストの途中でもキャラの表情とかが活き活きと変わっていくのを見てるだけで、 コメディ的な感じの作品だって分かりますね。……そんな雰囲気や体験版を受けて製品も買ってるんだけど、スミマセンorz まだ積んでます(汗)。




◆『Vermilion -Bind of Blood- 』PV
◆『神咒神威神楽』PV
 light

※どちらもたくさんのPVを公開されてましたが、 2作とも相対するもの同士の戦いの物語という事なので、 作中のシーンと思われる映像に緊迫感のあるキャラたちの台詞回しを交えて、 とにかくカッコいい感じに再現しなおされている映像ばかりでした。そうした魅力ある雰囲気が販促に活きたかと思いますね。




※これ以外にもきっと色々な良いムービーがあったと思いますが取り上げ切れませんでした(汗)。

 今回は特に紹介ムービー的な所に注目してみた感じとなってるかと思いますが、 いずれもカッコよさやユニークさに加えて注目してほしいポイントにスポットが当てられるようなされてたんじゃないでしょうか。


いまじならっく:伊頼さんの企画 《美少女ゲームムービーランキング 2011》に投じる3タイトルは
『穢翼のユースティア』
『すきま桜とうその都会』
『いきなりあなたに恋している』

ですね。候補として最有力だったのは『グリザイアの果実』ですが、 09年末ごろに公開されてたのかもしれないので一応外してます。


※今年のデモ映像に関しては、 安定の人気タイトルについてはそこまでプレイ映像に頼らなくてもイメージ的なOPムービーで十分予約訴求になってましたし、 もちろんプレイムービーや紹介ムービーを加えることで更に訴求効果が得られてたのが見て取れましたが、 そういった特段の支持基盤を持たないメーカーでも『処女と魔王とタクティクス』や(今回挙げてないけど、立ち絵がよく動く紹介映像が印象的でした)『妹選抜☆総選挙』なんかは、 ムービーの中でちょっとした紹介とか模擬プレイ的なものを流す事で予約訴求や販売訴求に繋がったように思えます。 ウチも予約するきっかけとなった『春ポコ』紹介ムービーのノリなんかもですね。

 lightさんとこの2作品はそういったプレイの実演かどうかが判らないんですけれど、 作中のシーンをカッコよく印象的にアレンジしたようなシーン再現ムービーを怒涛のように作成されてました。 この一連のムービーはセリフ回しの良さというのがデモ映像的にもよく活きたんでしょう、発売早々に完売してました。

 デモ映像といえばOPムービーやアニメ映像的なもの、そして主題歌なんかに多くの目が行きがちですが、 どこも魅力的なOPを作られてる中で抜きん出る注目を得る為には、 (去年も同じ事言ってるんだけど)作品の魅力や楽しさや雰囲気などを強くアピールするムービーをもっと目指されるべきだと思います。
 特にシミュレーション系やRPG系、アクション系のゲーム性を持つ作品なら、 操作感や演出効果の爽快さ、面白さを見せられた方がより多く作品を知ってもらえるはずなのですから。

 そしてAVGについても紹介ムービー(プレイムービー)の工夫次第(とかネタの仕込み次第?)で、 まだまだ魅力的に作品を引き立てる事が出来るはずです!

 今回、YOUTUBEでデモ映像を色々と見てましたが、メーカー公式でチャンネルを持ってたり、 スタッフの方が公式的にUPされてるものがいくつかありました(いくつかはその確証が得られなかったんですが)。
 ダウンロードしてだと(取り込むまで時間がかかるから)結構手間ですが、動画サイトだと少しは手軽に見れるから、 それをもう少し活用されてみるのもいいんじゃないでしょうか。


 2012年もユニークなデモ映像に出会いたいですね!

 以上です。

※そういえば雑誌『PUSH!』の付録DVDで「南向春風プロデュース 裏デモムービー」っていう、 元の映像イメージぶち壊しな裏デモが収録されてますね~。『毛枯れ翼のユースティア』とか(苦笑)。 いえいえ、そういったノリも結構好きです。

(2011年12月30日0:53)


※『穢翼のユースティア』の映像ってOPの公開は去年のうちにだったのかぁ……(代わりに『グリザイア』に投票してます)。

(2011年12月30日1:35)


※他の方の挙げられた今年マイベストなエロゲデモはこちらですね。

ういんぐさん 2011年で気になった美少女ゲームムービーBest10
TMくん的2011年エロゲムービーベスト20
莫煩悩さん 2011エロゲムービーベスト10
 結構自分がノーチェック(仕事で取り扱いのないタイトルとか)な映像が多い!!

伊頼さん 美少女ゲームムービーランキング2011
 関連記事の方で色々と今年のデモ映像について挙げられてますね。


(2011年12月30日2:08)



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