2021年9月21日 (火)

『忘れえぬ魔女の物語』第一巻についてのパラドクス考察とか

GA文庫『忘れえぬ魔女の物語』 著:宇佐楢春さん イラスト:かも仮面さん
「忘れえぬ魔女の物語」特設サイト(GA文庫) 
https://ga.sbcr.jp/sp/wasumajo/index.html

 

 その作品を知ったきっかけはニ月に発行された雑誌『SFマガジン』2021年4月号での第一巻の紹介レヴュー紹介で、清楚で大人しそうな黒髪ロング少女とおさげ少女が放課後の教室で並ぶ表紙だけど、なんか壮絶なストーリーのSF作品らしいと目に留まった事でした。ただまぁ、その時はまだ女の子二人がくっつくぐらいの濃厚友情に時間ループなどのSF要素が絡む物語だという程度の認識でしたけど。
 ところが実際に手に取って購入してから(仕事とか積み本とか色々あって読み始めるまで間が空いてしまいましたが)いざ読み出してみると、そんな軽く見ていた第一印象は早々に打ち砕かれてしまいました。

 

 主人公・相沢綾香とその新しい親友・稲葉未散とクラスメイトなど僅かな周囲、そして傍目には学園生活での日常というごく普通の世界が舞台であるにも関わらず、「綾香ただ一人が『今日』を繰り返す世界」という特異な状況が壮大かつ壮絶としか言いようのない主人公の物語を紡ぎ出していたのです。

 

 

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 注意。ここからは《ネタバレ》少し交えます。

 

 

 

 

 

 

 

■綾香だけがどれくらい特異かと言うと、まずは

 

 違うパターンの同じ日を平均五回も繰り返して、
 それらの内の一日だけが採用されて翌日に進む

 

という事があげられます。これが生まれたその日から続いていると言うのです。綾香自身は実体験している年数を七十数年と見積もってます。

 

 それに加えて更に特異なのは、綾香自身は生まれたその時からの出来事、更には採用されなかった一日の出来事までも全て覚えているという「完全記憶能力」を持っているというのです。それ故に作品の表題も『忘れえぬ魔女の物語』と記されてます。

 

 それら綾香だけが体験する特異さの為に綾香は、奇異な行動とみなされ無理解となってしまった両親とも絶縁であり、友人も作らず、ただ社会性を保つ為に勉学に励むだけ……けれどもその繰り返しの能力と記憶力があるが為に、
「めちゃ浮いてるじゃん。ろくに授業聞いてないっぽいし。ノート真っ白なのに小テストいつも満点だし」p40
というようにかえって周囲と更に隔たりができてしまいますが。

 

 

■そんな綾香の孤独な日常に風穴を開けたのが、高校の入学式直前に現れて友人となった未散でした。それまでにも入学式を何度も繰り返したとかあって、地獄と言ってしまうくらい人生に退屈していた様にしか見えなかった綾香はこの出会いを機に変わり始めます。

 

 クラスメイトからも「あいつ変だからやめときなって」と言われても「私には関係ないかな」と寄り添い、「私、大人になったら魔法使いになるんだ」と告白して、綾香の過ちをたしなめ喧嘩別れしてしまっても仲直りしてくれて、綾香の特異な秘密……綾香が告白した秘密は「完全記憶能力」だけですが……を
「すごい! 病気じゃないよ。才能だよそれは。相沢さんすごい!」p119
と普通に受け止めてくれる未散。

 

 そのようなこれまでになかった身近な存在と一緒にいることで、綾香は、地獄とも口にしていた何回も繰り返す一日の中で楽しみを感じ始めます。
 けれども、それらの一日の内で採用されるのはたった一回の一日だけで、それ以外の採用されなかった一日は綾香の記憶の中にしか残らないという現実を前に、綾香の特異さを未散が受け入れてくれたような採用を望んだ楽しかった一日ほど採用されないという諦観、更には取り返しのつかなくなる寸前だった事態など、様々な出来事を通じて今進行しているその一日の貴重さを感じていきます。

 

 どんな事があっても目の前にある綾香を受け入れて友人でいてくれる未散は、綾香にとってまるで唯一無二の親友かそれ以上の掛け替えのない存在となっていくのです。

 

 

  ★    ★   ★

 

 

■個人的にこの作品が印象的であり特異なのは、以上の綾香の特異さに加えて、主人公の綾香の性質が表面的な面と内面とで乖離が激しい事があります。

 

 繰り返しになりますが「大人しそうな黒髪ロング」美少女だと思ってた主人公の綾香は、生まれてから高校一年生までの人生だけでも普通の人の大体五倍くらいの時間を過ごしてきた老練な「魔女」であり、その異質さの所為で両親とさえ家庭内別居という不遇な日常を重ねているだけに達観していて、他者と関わり合わないとか、周囲を冷めて見ているといったかなりスレた性格をしているに留まらず、挿絵のあの表情……エス?(二巻めだと一部で女王様扱いだしな)とかパンチとか(笑)そんな攻撃性も忍ばせていたりもします。
 お人形のようだと軽んじて手を差し出したら倍返しな迎撃を受けてしまいそうな……いや実際に敵対した相手に
「戦争をしましょう」
なんて物騒な宣戦布告を口にしていたりと、これだけでもなかなか意外性大き過ぎてインパクトあります。ですが、それに留まりません。

 

 そんな孤高の「魔女」のような生き様が、高校に入学して未散という友人と出会った事で一変してしまうんです。さっきより綾香の内面に踏み入ると、長らくの他者との距離感が不慣れなのも手伝って、急に外観相当の乙女なところが溢れ出したりとか心に秘めていた意外な一面がダダ漏れし始めるのです。それがあの冷徹な性格とマーブル状になってるもんだから、その外面も内面もどっちに流れちゃうのかと目が離せなくなります。
 
 そんなオモテウラを更に引き出すのが、一人称による地のテキストでの生々しい感情の吐露です。それが先の、大人しそうなビジュアルに沿わないかなりスレた性質とのギャップなどをより一層膨らませているのです。と言うか繰り返しになるけど老練で冷徹な魔女から初恋百合恋乙女まで、綾香さんの心の中の感情がブレ過ぎです。
 そんな作風は、第二巻で一人称を担った人物が地の文では口にしている言葉以上に心の揺れ動きが露わにしたりもしてます。

 

 

  ★    ★   ★

 

 

 さて実はここまで、四月ぐらいからこの九月後半まで今作1~2巻を何度か繰り返し読み返しながらかなり何度も感想とか考察のような何かをスマホに撃ち込んでは書き直してました。いやまぁ、お仕事多忙とか他作品の読書などで、その思考から離れたりもしてましたけど。

 

 この『忘れえぬ魔女の物語』は事の成り行きを素直に受け止めていれば、女の子達の厚い友愛の育みを見守りつつ、それに絡む異能と異変、更には壮大なる難関の解決を見届けて、終着のエピローグに辿り着けるかと思います。
 しかしながら、作中の細かいやり取りやその成り行き、そして回避不能だった惨事がどのように抜け出せたのか、といった事に目が留まってしまうと、途端にその過程が気になってしまいます。
 なので読み返していた訳ですが……忘れえぬ魔女さんと違って覚えが悪いらしく、一度読んだ所でも次には別解釈で処理していたり、肝心な所を見落としていたりと、強いて言えば読めば常に何かの気付きがあると言った感じで読み応えがありました。また先に触れた感情あらわな地の文の心地よいノリも繰り返し読み返させるのを手伝っていました。

 

 そうして何度も読み終えた後に気に掛かった事がいくつかありますが……

 

 

■まずはいきなり話を飛ばして第二巻での「なんでなんだ事件」についてはちょっと深読みし過ぎてました。

 

“教科担任はおまえに満点を取らせたくなくて出題を難しくしてるんだ。平均点への影響を最小限に抑えつつ、最終問題だけ難関私大の過去問から引用している。だから満点回答者がいないんじゃないか。おまえ以外は” 第二巻p161 深安なつめの証言

 

 綾香がテストの難問を軽々と解いてしまうもんだから教師が超難問を用意してしまい、それでさえも綾香が解いて満点の成績を収めていた事に対する、その超難問の所為で満点を取れなかった生徒の叫び声だったんですね。
 それを別ループ的なラインでの出来事が絡むとばかり想定してしまいました。

 

 

  ★    ★   ★

 

 

 次は根幹的な出来事について。
 ここから触れるのは第一巻最深部での《ネタバレ》と絡みます。

 

 

 

 

 

 まず先に触れておきますのは、第一巻の第四章冒頭に記されている予告の通りです。
 十月五日に未散は必ず死にます。
 その運命に対して綾香は十月五日を何度もやり直してその死を回避させようと必死になって抗っていくのです。

 

 綾香が思いつく限り、どんな行動を選んでも回避不能としか言いようがない未散の運命。それに対して綾香が何度もやり直す中、このようなパラドクスが起こりました。それが、十月五日よりも未来から遡ってきた事を思い出し十月五日の事を綾香から教わったと言う「憶えている未散」の登場です。

 

 十月五日という特異点を起点に可能あるすべての分岐先で確実な死に至る未散がどうやってその運命をくぐり抜けて未来に至り、そして過去に戻る事が出来たのか。

 

 なお、第一巻の作中では具体的に未散が未来から過去に戻るきっかけには触れられているものの、どんな感じにタイムリープしたのかという過程が描かれていません。第二巻にて別のケースで二人がタイムリープする場面が描かれているだけです。
 なので、ここでは「綾香と未散の二人が運命の特異点をどうやって突破する事が出来た」のかに焦点を絞って色々と考察してみたいと思います。

 

 

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【未散パラドクスその1  必ず死ぬ未散と未来から来た未散の二律背反問題 】

 

 

 まずは【未散パラドクス】の状況を記してみます。

 

★魔法使いになるという不思議な未散
 未来に魔法使いになると少なくとも五月二十日AとBで告白している。ただし「魔法使いになる」と述べるだけで、どういった魔法が使えるか具体的な説明はない。
 デジャブのような近時の出来事の予知程度の事が何度か。デジャブのような夢を時々見ることもあるという。綾香の五月二十日Aでも未散はそのようなデジャブを口にしていた。

 

★十月五日、未散は必ず死ぬ。
「未散が必ず死ぬ」その十月五日は綾香にとっても特異点で、その日だけは何故かその一回で確定してしまう。
 どう足掻いても未散が死んでしまうのは、未散が魔法使いになるのを阻む為の強制力が働いている可能性がある。
 ただし「憶えている未散」が必ず死ぬ十月五日のポイントを越えた先(未来)から来たという前提からすると、どこかに必ず死亡ポイントを越えた生存ルートが存在しているはず。

 

★未来から遡ってきた「憶えている未散」(十月五日ALMとALS)
「ずっと忘れていたけど、私は未来から来たんだ。未来から戻ってきて、もう一度綾香に出会った」p247
「『前回』の私が魔法使いになったのは今日だから。タイムリープして時間を遡っちゃった今の私はまだ魔法使いになれていない」p251
「本当はね、憶えているはずがないんだよ。未来の記憶は過去に戻った時点で、記憶はその時代と混ざって無意識の下に沈んじゃうから。でも、綾香が千回も繰り返したから世界が壊れた」p252
 未散は未来にいた綾香から「この世界は繰り返している。一日は大体五回ぐらい」p246と「今日これから起こることとか」を教えてもらったと話している(今の綾香にはそんな憶えはない)。
「うん、採用されなかった十月五日に何があったか、綾香は憶えてなかった」p253

 

「未来は分岐するから。この可能性の先が行き止まりじゃないって保証にならないかも」p254

 

 

 以上の情報の他、作中に記されている事を絡めながら考察してみます。

 

 

  ★    ★   ★

 

 

■未散が死亡ポイントを脱する条件

 

[1]
 十月六日を迎えてしまった綾香が、確定してしまった前日をやり直す方法を今までの経験から探り出し、優花が死亡する可能性もあったけどその運命が採用されなかった五月二十三日での異変(高確率で優花が事故死してしまう可能性があった)を見つけ出す事。そして、そこで事故死する展開を捻じ曲げ改竄したはずの優花を頼り説得して、優花が仕掛けたそのインチキで十月五日の惨事よりも前に戻る事。

 

 ただし優花は綾香を独占する事を望んでいる事から、恋敵?である未散を手助けする理由がない。
 なお、もし仮に綾香が優花のズルに気付かなかった場合、絶望のまま十月六日がそのまま進行する。もしかするとその日はまた繰り返してしまうかもしれないが、実証されない限りその保証もないし、繰り返すにしても有限だから前日に戻る方法が見つからなければ無為に過ごすだけの可能性もある。

 

 綾香の推測ではその優花のインチキ(優花の魔法)は綾香の経験していない一日を綾香に採用させた、と見ていた。
 実際には記憶の情報を切り貼りしてしまう魔法だった。
 五月二十三日、綾香が経験したA~Fの六回のその日で、優花が綾香の部屋に遊びに行くと約束した事、しかし夜になっても来なかった(優花が事故死してしまう)事、Eで綾香が優花の事故死を目撃した事(事故の発生時刻の記録)、Fで綾香が優花に外出しないように説得した事と綾香が優花の部屋に泊まったという一連の出来事(優花が生存する展開)及びそれらの綾香の記憶情報を素に、優花は自らが死なない展開を切り貼り改竄して作り出し、その五月二十三日を綾香の五月二十四日の始まりに貼り付けていた。
 これはつまり、綾香が経験していない事をでっち上げたのではなかったという事。

 

〝それぞれの一日の事実関係を切り取って、いいとこどりするだけ。いわば起ったことの寄せ集めで、起こらなかったことを起こすことはできない〟p223

 

 そして十月五日について、綾香は朝起きた時からその惨劇までを記憶していた事から、先の事例よりも単純に、十月六日の後に十月五日の朝を繋げるだけで時を継ぎ接ぎする魔法を実行できる条件が揃っていた。
 ただ、恐らく以上の要素も必要条件だったけど、それ以上に、五月二十三日に綾香が優花の命を救ったという事実があったから、優花にとって不都合な未散の生還の手助け、十月五日と六日を改竄する魔法を施してもらえることになったと言える。

 

「綾ちゃんがあたしの生存日を作ってくれなかったら、正真正銘あそこでおしまいだったんだ」p223

 

 なお、ここまでの過程で明らかですが、優花の魔法で十月五日に戻る条件には更に上の条件として、五月二十三日に高確率で起こり得る優花の事故死を回避する必要があります。
 つまり、そこで優花の事故死が確定してしまうと、数ヶ月後の十月五日に未散が死んでしまっても、優花による回避手段がとれないのです。完全に手詰まりです。
 もうすでにあんな所から運命の選択が始まってたんですね……。

 

 

[2]
 綾香が例え百万回も十月五日を繰り返しても、決して二度とその日を越えてしまわない事。
 先の[1]のやり取りで十月五日をやり直したとして、今度は無限の袋小路のような未散のバッドエンド(死亡ループ)が待ち構えていました。しかも万が一、綾香が繰り返す惨劇に屈してしまうか選択を誤って翌日を迎えてしまうと未散死亡ルートが確定してしまう……という思い込みに綾香は縛られる事になります。
 正確には、越えてしまってもまた優花に頼れば[1]のやり取りの繰り返しで戻れる可能性が残されていますが、けれども、先の[1]でも優花を説得する手順をクリアするのに骨が折れたし、手順を知る二度目で説得する熱意・必死さがどれだけ(恋敵とも言うべき未散を助ける義理がない)優花に伝わるか不確定である事を考えると、十月六日を頼りにするのもまた確実ではない。
 故に綾香は次善かつ十月五日を確実にやり直せる自死という当日リセットを選ぶしかない。

 

 

[3]
 綾香の執念が優花の綾香に対する執念を上回る事、優花が根負けして未散が魔法使いになるのを手助けする事。
 優花は元より、未散が魔法使いにならない=排除されれば綾香との現状を続けられるから、そもそも手を貸す理由がない。いつか諦めるだろうと考えて、十月六日、綾香に十月五日をやり直させるのに手を貸したのだろう。
 ところが、諦めるどころか百万も同じ日を繰り返して歪みを生じさせてしまうくらいの綾香の執念と未散が魔法使いになるというその確信を目にして、百万回の後の十月五日に優花は、このままだと綾香が本当に壊れてしまうかもしれないし、未散の存在に敵わないと見て、ついに根負けしてしまった。

 

 ただし、優花は綾香に、ここまで繰り返して来た十月五日の記憶を全て求めてきます。というのも、未散が魔法使いになったとしても、そのままだとそれを阻止する力に抗えないからです。

 

「だからあたしは提案する。稲葉ちゃん(未散)に魔法使いになってもらって、綾ちゃんの記憶を代償に魔法で彼女自身の運命を改竄してもらうことを」p288

 

 そしてその代償で最後に十月五日‘Aを迎えた綾香は、それまでのその日の記憶を失い実質リセットさせられた状態で目覚めます。ただし記憶をリセットさせられたと言っても、正確にはそれらの断片が残されていて夢として綾香の中に現れるのですが……

 

 

 過程としては以上の条件を綾香が執念でクリアした事で、未散が魔法使いになる展望がやっと開ける、といった感じです。まだ油断できません。

 

 

■しかし……ここまで、死亡ループの当事者である未散は何一つ手出しできないというか、完全他力本願なんですよね。

 

 最初に綾香が十月六日に至った時に綾香が優花の魔法に気付けないまま失意に過ごす可能性、優花が魔法使いだったと突き止めても優花を説得できない可能性、優花の魔法で十月五日に戻れても繰り返す未散死亡に綾香の心が折れる可能性、未散死亡確定のまま不慮の出来事で綾香が翌日を迎えてしまう可能性、更に優花の協力が得られず十月五日に引き返せない可能性……そもそも優花にとって、未散が魔法使いになると綾香を奪われてしまうから、五月二十三日の恩があったとしても優花には綾香を手助けする義理も必要もない。というか五月二十三日に優花が事故死したままだと十月五日で死んでしまうと未散はお終いです。
 などなど、綾香の信念と更に言えば記憶の中から気付くひらめきや運が足りなければ、未散が魔法使いになるのを阻む強制力に容易に屈しても仕方がないという感じで。

 

 このように自分では全く関与出来ない上にハードルが多過ぎなのに、それでもなお、未散が全ての運命を綾香に委ねているのはやはり、未散は綾香に導かれていつか必ず魔法使いになると確信しているから、としか言いようがありません。

 

 

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■それでは、タイムリープしてきて綾香の事情もある程度知る「憶えている未散」と、ついに綾香の前にを最後に現れた「魔法使い」の未散は何が違うのでしょう?
 まず「憶えている未散」については、タイムリープの魔法で遡った時点で魔法使いとしての能力を失っていて、だから彼女自身はタイムリープした先の今はまだ魔法使いでは無いと言っています。そして綾香が繰り返しに陥っているという事情も知っているようです。ただし、語る限りでは知っているのはその程度で、「採用されなかった十月五日に何があったか、綾香は憶えてなかった」p253と話すように繰り返した不採用の十月五日の出来事も知らず、それにどうやって十月五日を抜け出せたのかについても実は語っていません。
 十月五日ALMの未散は告白して数時間後にあっさりと死に、もう一人、十月五日ALSの未散も、いくつもの命の危機を乗り越えてその日の晩に綾香の部屋にお泊りしますが、不運な事に近所のガス漏れ事故に巻き込まれて二人とも十月五日の内に他の例と違わず死んでしまいます。

 

 一方の十月五日‘Aの朝出会った時には既に魔法使いとなっていた最後の未散は、それから次々と二人を襲う運命の危機を夢と変えて次々と回避していきます。そしてついに、未散は生き延びて綾香と二人で十月六日を迎えたのです。

 

 この二人の未散の違いは、「憶えている未散」は最後に採用された十月五日の記憶しか綾香に教わらなかったのに対して、「魔法使い」として現れた未散は、それまで綾香が体験した十月五日の記憶全てを使って運命を改竄できるようになった未散だったと言う事です。

 

 そこから導き出せる【未散が死亡ポイントを脱する条件】は……

 

 

 

 

[4]
 綾香が出来るだけ多くの未散の死を目撃して記憶している事。

 

 百万もの膨大な未散の死屍累々を目の当たりとしてきた綾香の記憶は、これから起こる事故を予見するだけでなく未散の死の運命をも改竄する糧として、最終的な未散の生存ルート突破のために必須だったのではないでしょうか? だからこそ、優花が未散を魔法使いにする為に綾香に要求したのでは。

 

 そう推測すると、魔法使いになっていたけれどもその途中で死んでしまう未散の場合は、その死を回避するための情報が足りなかった、という事となります。

 

 

 

 以上が未散パラドクスの一部、どのようにして二人が十月五日を生き抜く事が出来たのかについての考察です。いやもしかすると考察と言うよりも出来事を整理してみただけかも?

 

 

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【十月五日のパラドクス構造】

 

 

■十月五日A、未散は必ず死ぬ。
 ↓
■十月六日に綾香は優花に時間を遡らせるよう要求する。そして優花の魔法で十月六日の後に五日を繋げて改竄してしまう。
 ↓
■十月五日B、綾香は未散の死を目撃する
 ↓
 ↓↓
 ↓↓↓
■十月五日B以降、綾香は未散の死を回避する為にあらゆるパターンを試みるというループ状態に陥る。そうして百万もの未散の死を記憶する。
 ↓↓↓
 ↓↓↓
■綾香の執念に優花が折れる。未散を魔法使いにして、綾香の抱える百万もの未散の死の記憶でその死の運命を改竄してもらうことにする。
 ↓
■綾香はそれまでの十月五日の記憶を忘却する。
■十月五日‘A、「魔法使いの未散」は綾香のそれまでの十月五日の記憶を素にして「未散は必ず死ぬ」運命を改竄して回避する。
■綾香は最後に体験する十月五日‘Aだけしか記憶しない。
 ↓
■綾香は未散と十月六日を無事迎える。
■ここでの綾香は最後の十月五日‘Aの事しか未散に説明できない。「憶えている未散」の形成
 ↓
■未散は何らかの事情で四月の入学式の日へとタイムリープ魔法を使う。
 その時点で未散は未来の記憶とタイムリープ魔法を使った記憶、そして魔法使いの能力を失う。
「本当はね、憶えているはずがないんだよ。未来の記憶は過去に戻った時点で、記憶はその時代と混ざって無意識の下に沈んじゃうから」p252
 ただ、将来魔法使いになることだけは憶えている。
 ↓
■未散は四月の入学式の日に綾香と友達となる。
 ↓
■五月二十三日に優花が事故死する。この日は高い確率で優花が死ぬ。
【分岐】綾香がそれを回避出来なければ、十月五日の運命は変えられなくなる。
 ↓
■十月五日A、未散が必ず死ぬ。
 ↓
以降、この流れを繰り返す。

 

【未散パラドクス】の構造、物語の流れとしてはこんな感じでしょう。

 

 繰り返しになりますけど、未散自身の運命が関わるのに、未散本人は綾香によって唯一の突破口が開くのをただ待つだけしかないと言う主体性の無さが際立ちます。とは言え……いつか必ず綾香が導いてくれるという確かな信頼があるから綾香に全てを委ねているのだとすれば、未散の綾香に対する信頼というか……この愛は凄く重いわぁ。

 

 

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 これで十月五日に必ず死ぬ未散が未来からタイムリープしてきたという【未散パラドクス】について説明できましたが、実は多分もしかしたらまだいくつか別のパラドクスがあるような気がしてしまいます。

 

 

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【未散パラドクスその2 チルチル未散マルチバッドエンド仮説】

 

「未来は分岐するから。この可能性の先が行き止まりじゃないって保証にならないかも」p254

 

 十月五日の未散のあらゆる死の体験から、AVG(アドベンチャーゲーム)でいうバットエンドの度に分岐前に戻って別ルートに進んでいく総当りコマンドプレイを思い浮かんだんです。なお、 酷いネーミングは色々と考えてる内に思いつきました。

 

 未散は十月五日までに何度か、デジャブと呼ぶような簡単な予感を何度か口にしていました。具体的には、綾香の観測する五月二十日Aで未散から、その日の授業で回答者に指名されると、ついでにその日の天気について、これから起こる出来事を予告していたのです。
 この五月二十日はちなみに、記されているだけでAとBの回で綾香は未散から自分が将来魔法使いになるんだと告白された日でもあります。そして綾香はAが不採用となっても良いように、出来るだけAと同じになるようにBで行動をとっていました。

 

「本当はね、憶えているはずがないんだよ。未来の記憶は過去に戻った時点で、記憶はその時代と混ざって無意識の下に沈んじゃうから」未散 p252

 

 綾香が十月五日を繰り返してきて展望が見えない事に挫折しそうになった頃に現れた、無意識の下の記憶を思い出した「憶えている未散」がそう説明していました。
 つまりはデジャブとは、無意識下に沈んでいた記憶が断片なりに思い浮かんだものだとなります。だから、そのデジャブの原資は前回の未散の記憶です。

 

 しかし、本当にそれだけなのでしょうか?
 仮にそれが前回の記憶だとして、それは前回の綾香が採用した日の未散の記憶なのか?
 五月二十日については、AとBについて綾香が語るだけで、二回しか繰り返さなかったのかとか、どれが採用されたかについて綾香は触れていないのです。なので色々と推論の余地が出てきます。
 これもまた触れられていないので不明な事として、Bの未散はAと同じ内容のデジャブを口にしたのか、という事があります。
 もし未散がBでは魔法使いになるという告白以外はAと異なる行動をしていたなら、綾香がAを採用した場合は、Aでの未散の行動の記憶が未散の中に残るのか?
 この場合、未散はそれぞれの五月二十日の中で行動を変える事で分岐し分裂しているから、その日の未散はAの行動を憶えている未散とBでの行動を覚えている未散に分かれてしまう筈です。
 もちろん、綾香が観測する未散についての記憶は文字通り余す所なくAもBも綾香の中に記憶されているのですが。

 

 ここまでの考察だと、分岐した未散は個々の存在となって、それぞれがもう交じり合う事がないという状態となるのですが……
 しかし未散の場合は十月五日の運命の日に阻まれて行き止まりとなってしまうのです。綾香と一緒であっても千回どころか百万回あらゆる事をしても回避困難な確実な死。

 

 ここで自分が連想したのがAVGにおけるマルチバットエンドです。マルチエンドではなくそんな一発即死ルートばかりのゲームがあったんよ、『カノソ』って言うんだけど。

 

 自分の選択で行動していった果ての十月五日に死ぬと、その前に戻ってやり直して、そこで総当たりで行動してもダメだったら、更に一つ前の分岐に戻って……

 

 そんなことを未散はしてきたんじゃないかなって推論したというかこれはもう、想像したんです。
 それこそ、バットエンドに至ったルートの記憶は過去の分岐点に遡る事で無意識の下に収められていくと。四月のタイムリープしてきた基点から十月五日まで、もし全て綾香のように記憶していたなら、綾香の十月五日に匹敵する情報量だったかもしれません。そんな綾香でさえ壊れかけてしまう情報量を抱え切れる訳が無いから、未散の場合は無意識の下に断片的に記憶しているのかなと。

 

 で、この推論の極論で言うと、遡って辿り着いた四月の時点でタイムリープの記憶とかを忘れてしまった未散は、もしかするとその時から総当たりを始めていたのかもしれないのです。つまり綾香とは別のお友達を作っていたりとか。デジャブという予知も、それまでに何件もの行き止まりまで総当たりしてきた未散の無意識の記憶が素となっていると。
 そして未散が何人もの人と仲良くなって総当たりで行動してみても十月五日を突破できない中、やっと綾香を友人とした事で、それでも十月五日に何度も死んでしまうけれども、最後には魔法使いとなって綾香の記憶で運命を改竄して切り抜けて、ついに十月六日に辿り着く生存ルートを見つけ出せた、そんな可能性を考えてしまったのです。

 

 もちろん、綾香と一緒に抜け出せた未散の前回の記憶が素となったデジャブとか強い運命によって四月に真っ先に未散が綾香に接触したかもしれませんし、作品的にも寧ろその方が色々と安心できるかなって気もしますが。

 

 

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【未散パラドクスその3 未散や綾香の同一性の仮説 】

 

 先ほどの【未散パラドクスその1 必ず死ぬ未散と未来から来た未散の二律背反問題】の最後に挙げていた構造で気付いたかもしれませんが、この中では未散は実は一人しか存在していません。それに【マルチバットエンド】という仮説での未散も分岐している限りは別々ですが、総当たりで模索しては引き返す感じに最終的に全ての分岐点が一本の正解ルートに回帰収束していくと考えれば、同一と見る事ができるかもしれません。

 

 ちなみに綾香は、物語の中では主人公の一人ですし、十月五日を繰り返した全てを経験して記憶していた事から同一性を持っているともいえます。
 ただ、未散が十月六日以降の未来の綾香について語った事によって、十月五日の時点での綾香にとってその未散の知る未来の綾香は可能性のひとつという存在となります。もしかすると今の綾香はその綾香と同一とは言い切れない存在となるかもしれないのです。

 

 そのようになってくると、同一性をもった未散にとって、物語中の主人公である綾香と、タイムリープする前に一緒だった未来の綾香は同一なのでしょうか? というパラドクスが生まれてしまいます。

 

 

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【未散パラドクスその4 綾香の記憶しない繰り返す周回は存在するのかという疑問】

 

★AからFまで順番に繰り返す同じ日
★綾香はAからFまで記憶する。
★未散はBの時はAの断片を、Eの時はAからDまでの断片を無意識の下に記憶している。
 ↓ ↓ ↓
 綾香はCが採用されてその日から翌日に進む。
 ↓ ↓ ↓
★その綾香はAからEまでの記憶を引き継いでいる。
★採用されたCでの未散は、Cの時点での思い出せる程度のAからBまでの記憶を継承するが、DからFまでの記憶はCまでには体験していない為に継承しない。

 

★仮にFの次にGもあった場合、綾香はFの時点でAからFの記憶を抱えながらCを採用して翌日に進んだとすれば、綾香はGでの出来事を知らないままCから先に進んでいく。

 

 

 作中では綾香が繰り返した同じ日には順番がありました。綾香はそれら全てを記憶した上でたったひとつの一日だけが採用されて進んでいました。けれども、採用されたのが綾香が繰り返してきた途中の回数目だった場合、未散はそこまでの繰り返した日々までしか記憶を持たないのでは?
 そんな未散に付いての疑問の延長が「綾香の記憶しない繰り返す周回は存在するのか」という綾香についての疑問です。それはしかし、綾香の「完全記憶能力」からすれば本来あり得ない可能性なのですけど……、「十月五日‘A」、優花が百万回も繰り返す綾香に根負けして未散を運命を改竄する魔法使いにしてしまった後に発生する十月五日は、優花が関わらなければ存在し得ない可能性だったので、「綾香の記憶しない繰り返す周回は存在するのか」を完全に否定する事が出来ないかもしれません。

 

 

【未散パラドクスその5 綾香が不採用にした一日の先にいる未散についての考察】

 

 綾香が繰り返した一日について、不採用とした一日はその綾香がそれ以上観測しないのだから存在しないこととなってます。また同じように綾香がその日のその回に死ぬとその回も綾香が観測できない以上存在しない事となってます。

 

「綾ちゃんが死んだ一日は採用されない。その理由は至極単純で、綾ちゃんが死ぬ未来を綾ちゃんは見ることができない」p287

 

 それでは不採用となった世界で存在した人々は、そこで生きていた未散は、同様に存在しない事となってしまうのでしょうか?

 

“わたしがいない明日だってあるだろう。けど、わたしの目の届かないところにしかない。わたしが採用できる明日は、わたしが生きて見て思うことができる明日だけ」p288

 

 第一巻作中では、上記の綾香による思考の中で推測されているだけで、主人公である綾香が存在しない場面自体が存在していない事から、不採用となったその日のその先についてのこの考察には、作品としての答えは存在していないと思われます。なので、ここからの事もあくまでも仮説です。

 

 まずは、綾香の世界での綾香以外の人たちの存在についてです。

 

 綾香は一日という世界の中で自分以外の人々を別に仕向けるように操っていたりはしません。出来る事は前回のその日よりもより良い選択をして最善の一日を求める程度で、周りへの影響もその綾香の振る舞いによる結果に留まります。
 更にその日に最善を選んだとしても、綾香が嘆くように採用を願った一日ほど不採用となる事があって綾香の都合通りとはなりません。
 それに綾香以外の人々は皆、綾香が繰り返しているその日一日ごとに違った行動を取っているのです。
 その前提に立つと、綾香以外の人々は綾香に関わらない限りその影響を受けないし、影響が及んだとしてもその上で自律していると言えます。もちろん未散もです。

 

 それでは不採用となった綾香のその日に存在した人々や未散は、その翌日においてどんな存在となるのか?

 

 この説明自体は極めて難しいです。綾香が観測できない以上そこから先は存在しないと言えば簡単だけど、どのように存在を失うのか。突然滅亡するのか、地球ごと消えてしまうのか、
それとも宇宙自体が消失するのか。そのような時空の大虐殺はとても考えられません。

 

 そこで考えられるのは、綾香の世界が途切れても、未散や人それぞれにも個の世界があって、それぞれが繋がりながら世界が存続するという構造です。
 例えば歴史とは膨大な記録と記憶の連なりのようなものですが、それを体験して遺産としてきたのは過去の個々の人々です。そして個々の人々が存在しなくなっても歴史という記憶の総体・世界の継続を第三者が観察する事で、更には今ある個々の人々の体験や遺産を見る事で、個々の一人一人が過去があり今に至ると確認できます。

 

 綾香が未散と一緒にいる事で得た体験を記憶したように、未散もまた、綾香との過ごした日々を記憶している主体の一人なのではないでしょうか? だから未散もまた未散の世界を観測していると。
 未散が死んでも、綾香が死ぬまでは未散の死後の世界が続いたように、綾香が続いて死んだとしても例えば優花のいる世界が続くように。そんな個々の世界の継続した流れが世界の総体なのでは。
 更にその世界の総体は常に細かく分岐分裂し続けていると考えれば、綾香にとって繰り返した日々と不採用となった日々の存在も分岐した先で継続していると説明できそうです。綾香が不採用としたその日が消えてしまわないのなら、そこに残る未散によって観測され続ける形で存続します。ただ、不採用となったその日のその後について、それを放棄した綾香が観測していないだけです。

 

 以上のある意味訳わからん推論で導き出せるとすれば、全てを知り尽くして記憶する「忘れえぬ魔女」の綾香とは、自分が観測する範囲で記憶した限りという極めて限定的な存在とも言えます。

 

 もちろん、不採用となった場合のその先にも綾香自身が存在し続けるのなら、それを選択して、それまでの記憶を持った綾香がそれからの世界を未散と一緒に過ごしながら観測し続ける筈です。
 例えば、高確率の優花の死を回避しないまま続いた世界とかです。それは十月五日の悲劇を回避出来ない世界、未散を失う世界ですが……。
 つまり、綾香自身もマルチバットエンドを繰り返していたかもしれない、とも言えます。

 

 個々の世界が分岐する事でそれに刺激され影響されて別の個々も分岐して、世界の総体自体も分岐する。そして今出来るのは今いる世界の観測だけであり、分岐してしまった世界の総体はパラレルワールドという可能性のあった存在にしかならない。

 

 

 ちなみに第二巻で未散は、綾香が別の綾香によって連れ去られてしまった。
「たぶんだけど、アレは他の時間軸の綾香だと思う」二巻p211
だからタイムリープして四月に遡ったと綾香に語っていました。それだけでなく、何度もやり直していたことも。それを踏まえると、第二巻を交えた考察は更に複雑なものとなりそうです……。

 

 

  ★    ★   ★

 

 

 とりあえず……これ以上の考察は時間的な余裕がないので難しいかな。十月五日を越えた第二巻のストーリーでは、またいくつもの新たな謎もありますし、考察を手助けしそうな情報もあったりしますが……綾香を連れ去った綾香って一体……。続く第三巻がいつ刊行されるのか分からないですが、その中で真相が明かされていったら良いなって思います。

 

 それにしても、この『忘れえぬ魔女の物語』にはどれだけの時間や存在とかのパラドクスが組み込まれているんでしょうか。色々と綾香と未散の運命を巡って底なし沼のように想像してしまえるところにも、作品の魅力があるのかもしれません。

 

(2021年9月21日初版)
(2021年9月25日 パラドクス3~5の追記、色々と大幅な加筆修正)

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